【NFTとは?】知っておきたい基礎知識と活用事例をご紹介
2022/03/31
ブロックチェーン市場の規模が拡大している現在、ブロックチェーンと関連が深いNFTにも注目が集まっています。
日本においても、多くの企業がNFT事業へと参入しはじめており、NFT市場は今後さらに盛り上がっていくことでしょう。
本記事では、NFTの基礎知識やなぜ注目されているのか、NFTの活用事例について解説していきます。
目次
● NFTとは?● ブロックチェーンとの関係性● NFTが生まれた背景● NFTが注目されている理由● NFTの特徴▶️ 代替不可能・唯一無二▶️ さまざまな条件をプログラムできる▶️ 取引可能性● 日本の有名企業がNFT事業への参画を表明● NFTの活用事例● NFTプロジェクトを開発するなら |
|NFTとは?
NFTとは、「Non-Fungible Token」の頭文字を取ったもので、日本語で「非代替性トークン」と呼ばれています。
簡潔にいうと、「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ」のことで、暗号資産(仮想通貨)と同じく、ブロックチェーン上で
発行および取引されるものです。
従来、デジタルデータは容易にコピー・改ざんができるため、現物の宝石やアートなどのような資産価値があるとはみなされませんでした。
そこで、デジタルデータに唯一無二の価値を持たせることを可能にしたのがNFTです。
|ブロックチェーンとの関係性
NFTは、ブロックチェーン技術の仕組みを使っています。
ブロックチェーンは、取引情報やデータを一連のブロックに記録し、それらを鎖状につなげていくことで、データの改ざんが情報を改ざんするのが
難しいことが特徴の技術です。
その特性を活かし、NFTはデジタルデータの希少性や独自性を保証しています。
このブロックチェーン技術のおかげで、NFTの持ち主や取引履歴が明確化されるため、デジタルデータが本物かどうか、珍しいものなのかといった
情報がわかります。
ブロックチェーンについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
|NFTが生まれた背景
NFTは、もともとは明確な目的があって開発されたものではないと言われています。
ブロックチェーン技術を社会に応用し、活用する流れの中で自然発生的に生まれたようなところがあります。
その先駆けとなったのが、2017年11月にリリースされた『Crypto Kitties』というゲームです。
このゲームでは、猫のキャラクターを育成して、そのキャラをNFT化することで、猫キャラたちに唯一無二の価値を付け売買する仕組みになっています。
結果、プレイヤー同士で仮想通貨を使って、珍しい個性の猫キャラを集めたり、売買目的で猫キャラを育てる人々が現れました。
しかし、この時点では世間的な認知度は高くありませんでした。
NFTが一般の人から大きな注目を集めるようになったきっかけは、アートの世界で使われるようになってからです。
デジタルアーティストBeeple氏のNFT作品『Everydays-The First 5000days』のNFTが、2021年3月にオークションで約75億円もの高価格で落札された
ニュースは世界中にインパクトを与えました。
また、Twitter創業者のジャック・ドーシー氏の出品した同氏の初ツイートが約3億円で落札されたことも注目されるきっかけでしょう。
そこから、デジタルアート、ゲームやマンガ、デジタルジャケットの限定版などを始め、今現在多くの利用者が増えてきました。
|NFTが注目されている理由
冒頭で説明したように、デジタルデータはこれまで、簡単にコピーや改ざんがされてしまうため、マネタイズが難しいという問題がありました。
これを解決したといわれているのがNFTです。
NFTと紐付けて販売することで、デジタルデータを一点モノや限定品として売ることが可能になりました。
NFTは、スマートコントラクト(ブロックチェーン上においてさまざまな契約を自動的に行える仕組み)を活用することで、転売などの2次流通時の
手数料や取引数を制限し、製作者の収益になるような設定もできます。
また、デジタル資産の所有者を明確にできる点も注目されている理由のひとつです。
NFTが登場する前は、デジタルアートやゲーム内のアイテム、漫画、音楽などの「所有者」を明確にするのが困難でした。
著作権は存在するものの、「自分がこの作品の唯一の所有者である」という証明はできず、著名人が作った作品であっても、コピーとの違いを明確に
できない課題がありました。
たとえば、自分がデジタルアートを持っているとします。
このデジタルアートに紐づくNFTを発行すると、自分が保有している唯一無二のデジタルアートであることが証明できるようになります。
このように「自分だけがこの作品の所有者である」という特別感が、NFT市場を盛り上げています。
|NFTの特徴
ここまでで、NFTがどのようなものなのか何となく把握できた方もいらっしゃると思います。
以下では、NFTの特徴を3つご紹介します。
|非代替性・唯一無二
NFTは、「非代替性」という特徴があります。
これは、NFTがユニークであり、1つとして同じものが存在しないということを意味します。
NFTでいう「非代替性」をイメージしたものが下図です。
たとえば、お金は代替性があります。100円と他の100円を交換しても、価値は変わりません。
しかし、NFTはそれぞれが独自の特徴を持っており、他のNFTと同じ価値にはならないため替えが効きません。
つまり、NFTは「替えが効かない」トークン(暗号資産)ということになります。
|さまざまな条件をプログラムできる
NFTでは、スマートコントラクトと呼ばれる一連のルールや条件を設定できます。
スマートコントラクトとは、契約行動をプログラム化し、自動的に実行しようとする仕組みのことです。
これは、ブロックチェーン上で動くエージェント・プログラムで、特定の条件を満たした場合に契約を行うなど、さまざまな業務処理を記述することを
可能にします。
たとえば、「クリエイターが発行したNFTアートが、第三者によって売買されたときに〇%の収益をクリエイターのウォレットに還元されるようにする」
などの仕組み作りも、スマートコントラクトを用いることで自由に独自の条件をプログラムできます。
|取引可能性
NFTは、オーナーシップが特定のサービスベンダーではなく非中央集権的なブロックチェーン上に明記されています。
そのため、所有者は、ビットコインなどのように所有しているNFTを自由に移転できます。このことを「取引可能性」と呼びます。
取引可能性により、国や既存の枠組みにとらわれることなく、自由な取引が可能となっています。
|日本の有名企業がNFT事業への参画を表明
NFTが広まったきっかけは海外にありましたが、今では日本でも、NFTが大変注目されるようになりました。
NFT市場の盛り上がりを裏付けるように、多くの日本企業がNFT事業に参入しています。
たとえば、インターネット関連事業を手掛ける「GMOインターネットグループ」は、2021年4月にNFT事業への参入を決定しています。
デジタルコンテンツを出品・購入するためのマーケットプレイス「アダム byGMO」を提供することを発表しました。
さらには、メルカリやLINEなど、誰もが知る日本の企業もNFT事業への参入を表明しています。
今後、さらに多くの企業がNFT事業に参入し、新たなサービスを展開することが予想されます。
NFTプロジェクトの需要についても、さらに向上していくことでしょう。
|NFTの活用事例
NFTは、ゲームと親和性が高いといわれています。
ゲーム内で手に入れたレアアイテムや、長い時間をかけて育成したキャラクターを、NFTマーケットプレイスに出品することで、
仮想通貨に変えることができます。
こうしたゲームは「NFTゲーム」と呼ばれます。プレイヤーは、ゲームを遊びながら現実で価値を持つお金を稼ぐことができるのです。
ファイナルファンタジーシリーズで知られるスクウェア・エニックスも、2021年11月にNFTデジタルシールの発売を開始。
発売開始の翌日から、NFTマーケットプレイスでの出品・購入ができるようになりました。
ゲームに限らず、NFTには次のような活用事例もあります。
《VRアーティストがVRアートをNFT化して出品する》
VRアーティストのせきぐちあいみが、NFT化した自身のアート作品「Alternate dimension 幻想絢爛」を、NFTのオンラインマーケットプレイス
「OpenSea」に出品、69.697ETH(約1,300万円)で即日落札された。
《タレントのNFTアートを用いてチャリティプロジェクトを実施する》
SMAP元メンバーの香取慎吾が、日本財団パラリンピックサポートセンターへの全額寄付チャリティ企画「香取慎吾NFTアートチャリティプロジェ
クト」を実施。
寄付をした方に対して、自身が描いた壁画のNFTアートを配布した。
《二次元キャラクターをNFT化し、温泉地の地域創生を図る》
温泉地の観光客が減少する状況を打破すべく、温泉地をモチーフにした二次元キャラクター「温泉むすめ」をNFT化。
ブロックチェーン技術を活用した前払式支払手段を活用し、観光客の誘致や地域の活性化を目指す。
NFT市場がかつてない盛り上がりを見せる今、事業に参入する絶好のチャンスといえます。
|NFTプロジェクトを開発するなら
NFT事業への参入にあたって、新たにプロジェクトを開発するには、高度なブロックチェーン技術が必要になります。
プロジェクトの開発には、ブロックチェーン技術を提供しているIT企業のサポートを受けることをおすすめします。
専門の技術を有するエンジニアがいない企業でも、専属のエンジニアを雇用することなく、プロジェクトの開発を進めることが可能です。
現在、需要が高まっているだけあり、ブロックチェーン技術を用いた開発業務をサポートしているIT企業は多く存在します。
数ある企業の中からサポートを依頼する開発会社を選ぶ時は、技術と実績をチェックしましょう。
VNEXTは、これまで高度なブロックチェーン技術を駆使して、企業様が抱える悩みを解決してきました。
当社では分散型アプリケーション開発や仮想通貨決済の統合、ICO支援、仮想通貨取引システム開発などのサービスを提供しています。
ブロックチェーン技術に関するお悩みは、VNEXTまでご相談ください。
▶︎ VNEXTのブロックチェーンサービス:https://vnext.co.jp/blockchain
▶︎ VNEXTのサービス概要・開発実績集:無料ダウンロード
▶︎ ブロックチェーンに関するご相談やご質問:こちら