システム開発を委託する開発会社の選び方は?委託のポイントも徹底解説!
2022/07/06
現在、日本企業の多くがDX化を進めています。
DX化を行う手段のひとつである、業務のIT化は必要不可欠になってきたと言っても過言ではありません。
業務のIT化は、これまで人の手で行っていた業務を、ITやデジタル技術を駆使することで、業務効率アップや生産性アップにつながります。
そんな業務のIT化を進めるうえで、システム開発は欠かせません。
今回は、システム開発を委託するメリットと委託する開発会社を選ぶポイントについて解説していきます。
目次
|システム開発とは
システム開発は、「業務効率化を図るための仕組みを構築すること」を指します。
現代では、ITを用いて基幹系システムや業務用システムなどの各種システムを制作する作業を指して、「システム開発」と呼ぶケースが大半です。
エンジニアやプログラマーなど、専門的なスキルを持った人材がいない場合、自社でシステムを開発することは現実的ではありません。
このことから、多くの企業では業務の効率化や生産性の向上を図り、システムを開発する時は、専門の開発会社に委託することが一般的です。
|システム開発を委託するメリット
上述のように、社内にIT人材がいない、または不足している場合に委託をするケースが一般的ですが、委託をすることで自社にどのようなメリットが
あるのかをご紹介します。
|人件費や設備費を削減できる
システム開発の際には専門的なスキルを有する技術者が必要です。
加えてシステム開発は1人で対応できる業務ではないため、プロジェクトマネージャー(PM)のようにプロジェクト全体の指揮を執る責任者が
いなければなりません。こうした技術者や責任者の雇用には人件費がかかります。
システムを開発するにあたり開発用のパソコンや、場合によってはサーバーを用意する必要があるため、設備費もかかってきます。
専門の開発会社ならば、既に人材や設備が揃っているため、自社で用意するよりも費用を抑えることが可能です。
|低コスト且つスピーディーにシステムが完成する
自社でシステム開発を手掛ける場合、技術者を採用しなければなりません。
しかし、一度のシステム開発のためだけに技術者を雇用することは難しいことから、一定期間、継続して業務を依頼することになります。
また、業務を依頼するにあたっては技術者の育成が必要です。育成に従業員の時間を割くことになり、相応のコストが発生します。
育成中は充分に業務を進めることができないため、本格的にシステム開発がスタートするまでに日数がかかる傾向にあります。
専門の開発会社に委託すれば、望んだタイミングで開発がスタートしやすく、スピーディーにシステムが完成します。
そのため、早めにシステムを取り入れることができるでしょう。
|自社の従業員をコア業務に専念させられる
仮に自社にエンジニアやプログラマーが在籍したとしていても、それぞれコア業務を抱えているケースがほとんどです。
コア業務を抱えているエンジニアやプログラマーにシステム開発を依頼すれば、コア業務に従事するはずの時間の一部をシステム開発に
充てなければなりません。そうなると、業務効率や生産性の低下に繋がる恐れがあります。
専門の開発会社への委託をすることで、自社のエンジニアやプログラマーがコア業務に専念することができます。
|システム開発会社を選ぶ5つのポイント
では、委託するシステム開発会社はどのように選べばいいのでしょうか?開発会社の選択次第で理想のシステムが出来上がるか否かが左右されます。
ここでは、システム開発会社を選ぶ際の5つのポイントをご紹介します。
1. 開発実績が豊富
開発会社によって開発経験のあるシステムは異なります。
実績は、開発会社が過去にどのようなシステムを、どれほど開発しているかを知るための参考になります。
開発会社としての活動が長く、実績が豊富な会社は、ノウハウがあり安心してシステム開発を委託できます。
件数に加えて、希望する分野のシステム開発に対応した実績があるかをチェックすることも大切です。
自社が開発を委託したいシステムと、同じ分野のシステムを開発した経験を持つ開発会社であれば、該当の分野のシステム開発に関する知識や
スキルが充分であると考えられます。
2. 得意分野・強い分野は何か
実績だけではなく、その開発会社が得意とする分野も必ず確認しましょう。
開発会社が多数あるように、得意分野も会社によって特色があります。
自社が依頼するプロダクトが強い分野で、それに有する技術力があるのかを事前に確認することは非常に重要になってきます。
得意分野とは、例として下図のような「業界」「分野・特徴」「言語」といった目的ごとの強みです。
ここの確認を怠ると、選んだ開発会社に依頼をしたら、不得意な分野で想定していたレベルより低いものが納品されてしまった、などの
問題が発生する場合があります。
3. 運用・保守までを一貫してサポートしている
システムは導入して終わりではありません。
トラブルが起こらないように原因を排除したり、システムを監視したりする業務も必要です。トラブルの発生を未然に防ぐことを「運用」といいます。
一方、何らかの事情でトラブルが発生した場合、対処することが「保守」です。
開発会社の中には、システムの運用や保守までを一貫して担っている会社があります。
運用と保守のみを別の会社に任せるよりは、開発に携わった会社に任せた方が、システムに対する理解が深く安心感があります。
4. 担当者との相性はいいか
システム開発会社を選ぶ際、相手の担当者との相性も重要です。
システム開発には少なくとも数ヶ月、長ければ1年以上かかるため長い付き合いになります。
自社の伝えたいことを十分に汲み取り、双方にプラスとなる意見やアドバイスをしてくれる担当者がいる会社を選ぶことが大切です。
初めてシステム開発会社に依頼する場合、1社だけでは相性の良し悪しを判断できません。
可能な限り複数のシステム開発会社に相談し、担当者とやりとりすることをおすすめします。
5. 開発会社の業績が安定している
システム開発会社の業績もチェックしましょう。
開発会社を選ぶ上で、企業の業績が安定していることは非常に大切です。
上述のように、システムは開発して、導入したら終わりではありません。
運用・保守を行う必要があり、特にこのサポートまでを一貫して行なっている開発会社は業績に注目しましょう。
もし企業の業績が悪化し、システム納品後に倒産してしまった場合、運用・保守を別の会社に依頼することになります。
このような事態を未然に防ぐためにも、開発・運用・保守を長期間安心して任せられる会社を選びましょう。
システム開発会社は、IR情報などをホームページでは開示していないケースが多いです。
ホームページではわからない場合は、問い合わせをする際に聞いてみましょう。
|システム開発会社を選ぶ前の3つの準備
ここまで、システム開発会社を選ぶ際のポイントについてご紹介しましたが、事前に3つの準備をしておくことで開発会社が選びやすくなります。
以下の3つを準備すると、開発会社にこちらの希望や要件をスムーズに伝えることができます。
1. 目的・予算・納期を明確にする
まずは、「目的」「納期」「予算」を明確にしておきましょう。
この3つが決まっていない案件は、開発会社もイメージがしにくく、見積書も曖昧になってしまう場合があります。
見積書が曖昧だと、複数社と比較した際に価格の差が大きく出てしまい相場がわかりません。
また、安さで決めて、実際に開発を進めていくうちにコストがかさみ、予算をオーバーしてしまったというケースもあります。
システム開発をする「目的」も委託先にしっかりと伝えることも大切です。
システムを開発する目的は、開発会社側が必要な機能や仕様などを決めるのに重要な項目となります。
目的を明確にすることで、「得意分野」や「技術・スキル」も見えてきます。
そして、「納期」も具体的に決めておきましょう。
「なるべく早く」や「決まっていない」などアバウトな納期の伝え方をすると、開発会社は余裕をもったスケジュールを設計してしまいます。
そうなると、開発が具体的になった時に、もっと早くリリースしたかったとなっても修正が難しく、さらにコストがかかります。
少なくとも「○月〜○月の期間で」のような伝え方が必要です。
2. 運用・保守の予算を決める
上記の「予算」に関係してきますが、開発費用だけでなく「運用・保守」の予算も決めておきましょう。
システムを継続して使い続けるためには、この2つは欠かせません。
目安として、運用・保守には開発費用の5%前後がかかります。
たとえば、500万円で開発したシステムであれば月25万円ほどで、1年間で300万円かかります。
システム開発会社を探す際は「運用・保守」も一緒に依頼するのか、または別会社に依頼するのか方針と予算を決めておきましょう。
3. RFP(提案依頼書)を作成する
システムの開発を委託する際には、RFP(提案依頼書)を作成します。
RFPは、システム開発会社から見積もりやシステムの提案をしてもらうための依頼書となるものです。
RFPに記載する内容は、システムの開発を委託する目的や搭載したい機能、抱えている課題などです。
RFPをしっかり作成しておけば、専門の開発会社に対して、要件を適切に伝えることができます。
発注者側の希望や課題を確実に伝えるために、RFPは大変重要です。
RFPをしっかり作成することは、完成度の高いシステムを納品してもらうことにもつながります。
システムの完成度を高めるRFPを作成するポイントは、5W1Hに基づいて内容をまとめることです。
Why:システム開発の目的を説明する
What:どのような成果物を希望するかを説明する
Who:プロジェクトの体制に関する希望を記載する
When:納期やスケジュールの希望を記載する
Where:作業場所に関する希望を記載する
How:どのように課題を解決したいのかを説明する
5W1Hに基づいて内容をまとめる他、必須になるのは以下の2つです。
① データ移行に関する要件
② 保守・運用に関する要件
① データ移行に関する要件
本番の業務を開始するにあたって、移行作業が必要かどうかを明確にします。
さらに、古いシステムから新しいシステムへと移行するデータの範囲や、移行に際して依頼する作業も記載します。
② 保守・運用に関する要件
システムが納品された後、保守と運用のサービスを依頼するかどうかを明確にします。
保守・運用までを専門の開発会社に任せることで、納品されたシステムを、安定して利用することができます。
開発会社にしっかりと詳細が伝わるようなRFPを作成するには、作成後、複数人で丁寧にチェックすることも大切です。
チェックする人数が多いほど、様々なフィードバックをもらうことができます。
面倒な作業と思われがちですが、事前にRFPを作成することで自社に合う開発会社が明確になります。
他にも、開発会社との余計なやりとりを減らしたり、開発会社からの提案内容が比較しやすくなるなどのメリットもあります。
|まとめ
ここまで、システム開発を委託するメリットと委託する開発会社を選ぶポイントについてご紹介しました。
システムは会社の財産にもなる重要なプロダクトです。
システム開発は以下のポイントをチェックし、信頼できる開発会社に委託をしましょう。
- 開発実績が豊富か
- 得意分野・強い分野は何か
- 保守・運用までを一貫してサポートしているか
- 担当者との相性はいいか
- 開発企業の業績は安定しているか
また、注意すべきは「システム開発会社に丸投げ」になることです。
発注側は以下の事前に3つの用意すべきことを行なった上で、システム開発会社を選びましょう!
- 目的・予算・納期を明確にする
- 運用・保守の方針や予算を決める
- RFP(提案依頼書)を作成する
開発会社を選ぶ際のポイントや費用の目安だけでなく、依頼する前に発注側が考えておくべきことを踏まえて外注でシステム開発を成功させましょう。
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