IT業界やシステム業界では、開発中のプロジェクト炎上はよくあることだと考えられています。

 

2018年に、ある企業が行なったシステム開発のプロジェクト成功率の調査では、成功率は「52.8％」となりました。

2008年の調査結果「31.1％」よりも上回っているものの、いまだに2回に1回は失敗していることになるのです。

 

そこで今回は、なぜ開発におけるプロジェクトが失敗するのか、要因や重要視すべき認識について詳しく解説していきます。

 

 目次 

● プロジェクトの失敗要因は多岐にわたる 　▶︎ 発注側に起こりやすい3つの失敗要因 　　┗・受注側に自社が希望していることが伝わっていない 　　┗・受注側の言いたいことがわからない 　　┗・コストパフォーマンスが悪い ● 発注側が失敗を起こしにくくするために必要なこと 　▶︎ 受注側に起こりやすい4つの失敗要因 　　┗・受注側とのコミュニケーション不足 　　┗・受注側と発注側との橋渡し役がいない 　　┗・発注側からの要望が難しすぎる 　　┗・すり合わせ、打ち合わせが少なすぎる ● 受注側が失敗を起こしにくくするために必要なこと ● まとめ

 

｜プロジェクトの失敗要因は多岐にわたる 

システム開発のプロジェクトが失敗する理由は、手掛けているプロジェクトの内容や参画していた企業の質、失敗に気づいた段階によって異なるため、

多岐に渡ります。

 

以下では、プロジェクトの失敗要因を「発注側」と「受注側」の2つに分けて紹介していきます。

 

｜発注側に起こりやすい3つの失敗要因 

発注側からみた失敗要因は、主に以下の3つが考えられます。

 

・受注側に自社が希望していることが伝わっていない ・受注側の言いたいことがわからない ・コストパフォーマンスが悪い

 

どんなシステム開発のプロジェクトを組む時も、本格的な作業に入る前に必ず受注側と打ち合わせをします。

 

しかし、その段階で受注側に発注側の希望や要望が伝わっていないと、作業が始まって徐々に希望していたシステムやプロジェクトの結果とは

違うものになっていきます。

 

もし仮に、途中で気づいて修正を依頼したとしても、もう一度希望や要望を伝えることになるため、労力の無駄にもなります。

最悪の場合、受注側との溝を深めてしまう事態になりかねません。

 

同時に、受注側の言いたいことを理解できていないと、相手が何に困っているのかがわかりません。

 

結果、解決策が見いだせないまま曖昧な作業が進み、開発したシステムに不備が生じてしまうことも考えられるのです。

 

もし、相手の言いたいことがわからない場合は、まず「結論」を聞いてみましょう。

そして、結論の「理由」を紐解いていくことで理解が深まるはずです。

この部分は後の成果物にも影響が出てしまうため、じっくり時間をかけることが重要です。

 

上記の2つが同時に起これば、当然プロジェクト自体のコストパフォーマンスは悪くなり、余計な負担を企業が強いることになってしまいます。

 

｜発注側が失敗を起こしにくくするために必要なこと 

発注側で起きやすい失敗を少しでも軽減させるには、準備段階で受注側との打ち合わせを入念に行うことが大切です。

 

準備段階で互いの認識や理解を曖昧にした結果、全体のコストパフォーマンスが悪くなるのであれば、最初にじっくり時間をかけて受注側との

コミュニケーションを密に取りましょう。

 

また、受注側が確認を取りやすい環境を作ってあげるのも発注側の役目です。

 

｜受注側に起こりやすい4つの失敗要因 

受注側に起こりやすい失敗要因は、主に以下の4つが挙げられます。

 

・発注側の人とのコミュニケーション不足 ・受注側と発注側との橋渡し役がいない ・発注側からの要望が難しすぎる ・すり合わせ、打ち合わせが少なすぎる

 

受注側も発注側とのコミュニケーションが不足していることが原因で起こる失敗が多いことがわかります。

 

発注側との関係性で多いのが「すべて受注側にお任せします」という、打ち合わせや擦り合わせをほとんど行わないケースです。

 

このような状況になると、受注側は「こちらですべて考えて、しかも良い開発をしないといけない」といった心理が働き、探り探りの開発が

始まってしまう可能性が高いでしょう。

 

また、互いの意見や考えを橋渡ししてくれる人がいない場合、余計に考えはまとまらなくなります。

 

｜受注側が失敗を起こしにくくするために必要なこと 

受注側は、とにかく発注側との情報共有を行うことが最も重要と言っても過言ではありません。

 

特に、発注側の言っていることがわからない場合や、プロジェクトの内容に違和感を覚えた場合はすぐに発注側に投げて返答をもらうべきでしょう。

 

その際、お互いの関係性を円滑にする橋渡し役を一人決めておくと良いかもしれません。

 

質の良いシステム開発を目指すのであれば、受注側も発注側に歩み寄る必要があります。

 

｜まとめ 

〜 プロジェクト成功に最も重要なのは「認識」「連携」「コミュニケーション」 〜

上述したように、開発が失敗する要因はどちらにもあります。

 

ただそれらの要因には、お互いのプロジェクトに対する「認識不足」「連携不足」コミュニケーション不足」といった共通点があります。

 

開発を必要最低限のコストで、且つ質良く成功させたいのであれば、これら3つの不足をまず解消させていくべきでしょう。

 

そして、開発を円滑に進めるため、お互いに密な関係を築くことも大切です。

日本人はよく「常識」「知ってて当たり前」「察するはず」といった前提のもとに行動しがちです。

 

しかし、この行動はとてもリスクがあり、殊仕事においては多大な損害を出しかねません。

 

今回、開発プロジェクトが失敗しやすい要因を「発注側」「受注側」に分けて紹介しましたが、どちらもプロジェクトに関する細かい部分までの

コミュニケーションや情報共有が行われていないことが共通しています。

 

特に、近年人気のあるオフショア開発では、海外に開発業務を委託するため、より困難になることも考えられます。

 

オフショア開発を成功させるためのポイントも「密なコミュニケーション」です。

 

VNEXTでは、クライアントと開発チームをつなげるブリッジエンジニアが常駐し、円滑なコミュニケーションをとるための体制で開発を進めています。

 

また、「品質第一」を掲げている弊社では、ベトナム人エンジニアが開発したプロダクトを品質管理部門の日本人エンジニアがチェックをするため、

日本企業と変わらないクオリティを保証しています。

 

この品質管理部門は、社内資格などの資格基準を厳格に設け、テスターチームとは別に品質管理のみをチェックする専門部隊であり、社内にありながら

第三者的な立ち位置で開発における品質管理を担っています。

 

そのため、オフショア開発に付きまとうコミュニケーション問題も心配ありません。

 

VNEXTでは、開発を円滑に進める密なコミュニケーションをご提供いたします。