VNEXTの会社紹介資料
2024/02/19
オフショア開発の課題として挙げられるのが「コミュニケーション」です。
良好なコミュニケーションをとることが、オフショア開発を成功させる鍵といっても過言ではありません。
本記事では、オフショア開発におけるコミュニケーション課題とその解決方法、良好なコミュニケーションをとるコツなどを解説していきます。
目次
|オフショア開発の最大の課題はコミュニケーション
オフショア開発の現場において、コミュニケーションが大きな課題となることはめずらしくありません。
そして、コミュニケーションがスムーズに行なわれていない状況では、さまざまな問題が起こります。
たとえば、「プロダクトの説明が正確に伝わらない」といったトラブルがあります。
開発メンバーがプロジェクトの目的や内容を正確に理解していなければ、要件通りに実装ができない、納期が守られないなどの問題につながります。
加えて、日本語との微妙なニュアンスの違いが伝わらないといった状況が頻発すると、品質の維持も難しくなります。
また、要件を説明してもなかなか理解してもらえず、会議に通常の2倍近くの時間がかかるといったこともあるでしょう。
お互いに母国語ではない英語を使ってコミュニケーションをとるとなると、誤解が生じることもあります。
特に、日本人的な思考のもと「言わなくてもわかるだろう」とやりとりを省略すると、トラブルにつながる可能性が大きいため注意が必要です。
|オフショア開発のコミュニケーション課題とは?
オフショア開発でみられるコミュニケーション課題にはどんなものがあるのでしょうか?
初めてオフショア開発を行う、あるいはオフショア開発に失敗したことがある方は、よくある3つの課題を把握しておきましょう。
|言語が異なることによるすれ違い
オフショア開発で多いコミュニケーション課題は、言語が異なることによるすれ違いが起こることです。
母国語であれば、細かなニュアンスを汲み取れたり自然な会話を繰り広げられたりとスムーズなコミュニケーションをとることができます。
しかし、オフショア開発では、外国人エンジニアとやりとりをする際、そもそも言語が異なることが一般的です。通訳を介したり、日本人PMを介することもありますが、言語の違いからコミュニケーションがうまくとれず失敗につながる場合もあります。
|国特有の文化や国民性があることによるすれ違い
国特有の文化や国民性によるすれ違いが起こることも、オフショア開発のコミュニケーション課題です。
日本ならではの文化や国民性があるのと同様、世界各国にはそれぞれの文化や国民性が存在します。
コミュニケーションをとっていく中で、日本の当たり前を海外の当たり前と捉えてしまった結果、後日内容が異なっていたことに気付き失敗に結び付いてしまうケースも耳にします。
|リモート環境でのコミュニケーションがメインであること
最後に、リモート環境でのやりとりがメインとなりすれ違いが起こることもあります。
オフショア開発は日本と海外でのやりとりになるため、日々の進捗報告や定例会議を開くのもオンラインミーティングで行われることが多いです。
コロナ禍に入りオンラインミーティングが定着した様子も見られますが、リモート環境であるがゆえにコミュニケーションロスが起こり失敗に結び付くケースも耳にします。
前述のようなことが起こると、開発したいものの指示出しをうまく行えなかったりうまく管理できなかったりといった事態を招くことにもつながります。
その結果、やり直しが起こったり、期日が守れなかったり、想定とは異なるケースが発生し、担当者の業務・精神的負担の増加につながる恐れもあるでしょう。コミュニケーションにおける課題は少しの工夫と意識で解決できるものがほとんどです。
次章で紹介する解決法をしっかり押さえて実行しましょう。
|オフショア開発のコミュニケーション課題を解決するコツ
オフショア開発にはコミュニケーション課題が多々ありますが、それを解決するコツをご紹介します。
|日本語学習者が多い国を選ぶ
オフショア開発を行なう場合、まずはどこの国で開発を行なうのかを決めます。
このとき、コミュニケーションによる問題を避けるべく、はじめから日本語学習者が多い国を委託先として選ぶという方法があります。
たとえば、ベトナムでは日本語学習者が年々増加傾向にあります。第二外国語として、日本語を学ぶ教育制度が背景にあります。
また、ベトナムでは名門大学や有名大学の卒業生がIT企業に就職するケースが多い、という事実も見 逃せません。このような理由から、ベトナムは日本企業にとって人気のオフショア開発国となっています。
|疑問が湧いたら解決するまで聞く
文化や国民性、言語の違いを乗り切るには、小さな疑問でも解決していく姿勢を示すことが大切です。
疑問を放置しておくと、あとから話し合っておけばよかった…という自体を招く要因にもなり得ます。
お互いの認識齟齬を防ぐためにも、どんなに些細な内容でも疑問が湧いたら解決するまで聞いてみるようにしましょう。
たとえば・・・
・○○について違和感がある… ⇒ 違和感が消えるまで質問
・○○と言っていたが、どういう意味なのか? ⇒ 意味が分かるまで質問
これはオフショア開発のみならず、開発業務を複数社で行う場合も同様です。コミュニケーションロスを防ぐためにも丁寧すぎるコミュニケーションを意識するようにしましょう。
|文化や国民性を理解する
お互いの文化や国民性を理解することも大切です。
今では、インターネットで検索すれば世界各国の情報を網羅的に把握することができます。
そのため、オフショア開発の依頼国ではどんな文化があるのか?またどんな国民性をしているのか?といった、国の理解を行うようにしましょう。
たとえば・・・
・オフショア開発国の一般的な働き方
・時間や約束に関する意識
・仕事に対する姿勢 など
日本は勤勉な国として有名ですが、日本を基準として考えた時に異なる点が見られる場合もあります。
オフショア開発を行う際はワンチームとなって開発に挑むことになるので、多少の時間を割いても「理解に徹する」ことが重要です。こうすることでよりよいプロダクト開発を行えるようになります。
|あいまいな表現を避ける
コミュニケーションをとる際にあいまいな表現をしてしまうと、意味の理解に迷いが生じ外国人エンジニアが「どう進めればいいのか?」悩むことにもつながります。
こうすると、想定と違う動きをとってしまったりバグが起こる原因につながったりするため、必ず「断言する」ような伝え方を心がけることが重要となります。
たとえば・・・
・それでも大丈夫です ⇒ その内容で大丈夫です
・進めてもらっても大丈夫です ⇒ 進めてください
・○○が良いと思います ⇒ ○○が良いです
・○○ではダメだと思います ⇒ ○○ではダメです、○○ならOKです など
日本人はあいまいな表現を使う傾向にありますが、海外ではそれは通じないと思った方がいいでしょう。
|複雑な日本語表現などは極力使わない
数多くある言語のなかでも「日本語は特に難しい」と感じる外国人は多いそうです。
そのため、相手が母国語を話しているのではないことを常に意識し、できるだけ易しい言葉選びを心がけることが重要です。
たとえば、「コスパ」や「コンプラ」など、カタカナの略語は伝わりにくい傾向にあります。
加えて、「不可能というわけではない」のように二重否定の表現をしてしまうと、内容が正しく伝わらないことが考えられます。
また、「クレーム」や「ブラインドタッチ」などの和製英語は海外では一般的なものではないため、使用を控えるようにしましょう。
|オフショア開発で良好なコミュニケーションをとるために
ここからは上記で紹介した解決方法に加えて、オフショア開発で良好なコミュニケーションをとるためのコツを紹介していきます。
本章で紹介するコツを意識することで、よりよいプロダクト開発に結びつくので、ぜひ押さえておきましょう。
|日本流のコミュニケーションをしない
コミュニケーションをとる上で意識したいのが、日本流のコミュニケーションをしないことです。
日本には日本ならではのコミュニケーション方法が存在していますが、これらは海外では通用しません。
たとえば・・・
・ニュアンスで伝える:「そのへんは任せます」「大雑把で大丈夫」など
・空気を読む:その場の空気を察してもらう、空気を読んで対応してもらう など
自身が外国人エンジニアとコミュニケーションをとる際に、日本流になっていないか?確認しながらコミュニケーションをとるようにするとよいでしょう。
|ロジカルなコミュニケーションを心がける
外国人とのコミュニケーションを円滑にするために、ロジカルなコミュニケーションをすることを意識しましょう。
コミュニケーションの前提として、あらかじめ伝えるべきことを論理的に考え、そしてそれを可能な限りシンプルに表現して伝えることとも言い換えることができます。
たとえば・・・
・なぜこの方法を選択するのか
・なぜ他の選択肢はダメなのか
・なぜこの仕事ををやるのか/やらないのか
・その目的は何で、目標は何なのか
・なぜこのような機能が必要/不要なのか など
何かを伝えようとする前に徹底的にWhyを掘り下げて、伝えたい物事を自分自身がまず深く理解することが重要です。
その上で「What」や「How」を「When/Who/Where」と合わせて簡潔かつ明確に伝えることができれば、そのコミュニケーションにおいて生じる齟齬やロスを最小限に抑えることができます。
伝えることが曖昧な状態で相手に解釈をゆだね、相手が想像して「わかってくれるだろう」という期待をすることは禁物です。
重要なのは、受け手によって解釈の幅がなるべく生まれないように、必要十分で簡潔なコミュニケーションを心がけることです。
|コミュニケーションが得意なオフショア開発会社を選ぶコツ
「初めてオフショア開発を行うため、コミュニケーションが不安」
「オフショア開発会社のコミュニケーション方法に課題を感じる」
「コミュニケーションに課題をもつオフショア開発会社を選んでしまった」
このような悩みを持つ方に向けて、コミュニケーションを得意とするオフショア開発会社を選ぶコツを解説していきます。
別のオフショア開発会社への乗り換えを考えていたり、これからオフショア開発会社を選ぶ方はぜひ参考にしてみてください。
|ブリッジSEやPMの質を見極める
コミュニケーション面で強みをもつオフショア開発会社を選ぶコツは、依頼するオフショア開発会社のブリッジSEやPMの質を見極めることです。
オフショア開発におけるブリッジSEとは、オフショア開発先と日本企業間で橋渡しの役割をもつ存在として、PMとはプロジェクトの管理を行う存在として重要な役割を果たします。そのため、そもそもブリッジSEやPMの質が高くなければ、オフショア開発を円滑に進めていくことも難しくなるといえます。
自社が相談した際の、
・要件の聞き方(話し方、コミュニケーション、内容理解力、対応柔軟性など)
・分析能力(伝えた要件を理解する力、提案力など)
・現場管理能力(チームをまとめる力、発信力など)はどうか?
など、事前に確認しておくとよいでしょう。
たとえば、弊社VNEXTではお客様に提案する際に、ブリッジSEとPMを交えたチームでお客様とミーティングをするため、その際にブリッジSEやPMと質問や会話をすることで、お客様の不安を払拭できるような体制を組んでいます。
|日本人のサポートが厚い会社を選ぶ
日本人のサポートが厚い会社を選ぶことも、コミュニケーション面で強いオフショア開発会社を選ぶ際のポイントです。
日本人のサポートとは、費用の請求周りやオフショア開発会社との折衝、何かあった時の保障、定例ミーティングへの日本人参加など、様々な内容があげられます。
オフショア開発を進めていくうえでは、何かあった時に備えて日本人のサポートがあった方が安心です。
オフショア開発会社を選ぶ際は、
・日本人がどこまで関与してくれるのか
・案件に日本人が参加してくれるのか
・支払い形態は日本円で可能か
・ドキュメントは日本語で行えるか
・オフショア開発会社にいる日本人は何名か
など、日本人のサポート有無や日本人がどこまで関与してくれるかを意識すると良いでしょう。
オフショア開発会社はそれぞれ固有の特徴をもっていますが、コミュニケーション面を重視するのであれば日本人のサポートが厚い会社を選ぶことが大切です。
弊社VNEXTでは、ベトナム現地に日本人スタッフが在籍しているだけでなく、日本支社にも日本人スタッフがいるので、日本人による手厚いサポートを提供しています。
|まとめ
コミュニケーションを意識することは、オフショア開発を円滑に進めるために非常に大切な要素です。
コミュニケーションをとるための方法はいくつも存在していますが、オフショア開発においてはより丁寧なコミュニケーションを行うことが求められます。
今回ご紹介したポイントをしっかり押さえて、オフショア開発に挑みましょう!