VNEXTの会社紹介資料
2023/12/06
レガシーシステムとは、導入から長い期間が経過した古いシステムのことです。
旧型のシステムを使い続けることには、セキュリティ面や変化し続けるビジネス・テクノロジーへの対応ができないなどのさまざまなリスクが
あるため、刷新していく必要があります。
本記事では、レガシーシステムが抱える課題と脱却のポイントなどについて詳しく解説していきます。
目次
|レガシーシステムとは?
レガシーシステムとは、長年にわたり使用されてきた古いままのシステムのことを指します。
かつては企業の業務を支える重要な役割を果たしていましたが、技術の進歩により、現代のビジネスニーズに対応できなくなってきています。
このため、多くの企業がレガシーシステムの更新や置き換えに取り組んでいます。
|経産省が警鐘を鳴らす「2025年の崖」とは
経済産業省は、『DXレポート〜ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開』のレポートで、2025年に向けて日本の企業が直面する
デジタル化の遅れについて警告しています。
この「2025年の崖」という概念は、レガシーシステムに依存し続けることで、企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)の波に乗り遅れ、
競争力を失うリスクを指しています。
DXの実現が遅れることで、世界の市場で起きるデジタル競争に負ける状況が生まれ、その結果、2025年から2030年の間に日本国内で発生する損失は
最大毎年12兆円と予測しました。
また、日本情報システム・ユーザー協会の「企業IT動向調査報告書2016」によると、 企業が21年以上前から同じ基幹系システム(業務に直接関わる
システム)を利用している割合は20%、11年から20年間利用している企業の割合は40%となっています。
この状態のまま10年後の2025年を迎えた場合、基幹系システムが21年以上稼働しつづけている企業の割合は60%に達すると予測されています。
中小企業においてはこの問題が特に深刻であり、デジタル化への移行が急務となっています。レガシーシステムの問題は単に技術的なものではなく、
企業の将来に直結する重要な課題であることを理解する必要があります。
|レガシーシステムが生まれる要因
レガシーシステムが生まれる主な要因としては、技術の進歩の速さと、企業のシステム更新に対する投資の遅れが挙げられます。
一度システムとして稼働を始めると、大きな変更には大きな投資をする必要があるため、全体への修正ではなく特定の部署だけが使う機能のみが
追加・更新をされます。長年に渡り複数の担当者が作業を実施することで全体像が把握できなくなり【ブラックボックス化】します。
結果として、不具合が起こりやすく、最新の技術に遅れを取ったシステムのまま、保守費用の投資が必要になるのです。
|レガシーシステムが抱える5つの課題
レガシーシステムには国も危機感を持っています。
このままレガシーシステムを使い続けることで、いくつかのデメリットが生まれます。ここでは5つの課題を提示します。
|システム障害のリスクが高まる
古いシステムは、故障や障害のリスクが高くなります。
これにより、業務の停滞やデータ損失のリスクが増加しています。特に、セキュリティの脆弱性が露呈しやすく、外部からの攻撃に対して脆弱です。
ブラックボックス化が進むと定期的なメンテナンスやアップデートが困難であるため、予期せぬトラブルが発生しやすくなります。
|コストがかかる
レガシーシステムの維持管理には高額なコストがかかります。
古い技術やプラットフォームを使用しているため、専門的な知識を持つ技術者が必要で、延長サポートを受ける費用や、自社で対応するならば、
その人件費がかかります。
|業務の属人化
古いシステムは、特定の個人や少数のスタッフに依存する傾向があります。
これにより、業務の効率が低下し、知識の共有が困難になります。
また、そのスタッフが退職すると、システムの運用やメンテナンスが困難になるリスクを含んでいます。
|市場変化に柔軟な対応ができない
レガシーシステムは、新しい市場の要求や変化に迅速に対応することが難しいです。
これにより、競争力の低下を招く可能性があります。
特に、デジタル化が進む現代において、顧客のニーズに合わせた迅速なサービス提供が求められる中、レガシーシステムはその障害となります。
|パフォーマンスの低下
時代遅れのシステムは、パフォーマンスの面でも問題を抱えています。
処理速度の遅さや、データ処理能力の限界などが業務効率を低下させ、結果として企業の生産性に悪影響を及ぼします。
また、新しい技術との互換性の問題もあり、企業がデジタル化の波に乗り遅れる原因となります。
|レガシーシステムとDXの関係
デジタルトランスフォーメーション(DX)は、レガシーシステムの問題を解決するための重要な手段です。
DXにより、業務の効率化やイノベーションを実現することができます。
DXは単に技術の更新にとどまらず、企業文化や業務プロセスの変革も含んでいます。これにより、企業は市場の変化に迅速に対応し、新しいビジネス
機会を捉えることが可能になります。特に中小企業においては、DXの推進が企業の持続可能な成長に不可欠です。
イノベーションを実現するためにはレガシーシステムのような古いプラットフォームのままのシステムでは対応できないため、レガシーシステムからの
脱却をする必要があるのです。
|レガシーシステムからの脱却ポイント
レガシーシステムから脱却するためには、どうすればいいのでしょうか。
大きく4つ、脱却のポイントを紹介します。
|マイグレーション
マイグレーションとは「移行」を意味する言葉で、古いシステムから新しいシステムへ移行することを意味します。
このプロセスには、データの移行、システムの再設計、新しいプラットフォームへの適応などが含まれます。
マイグレーションは計画的に行うことで、企業の業務に大きな影響を与えずに進めることが可能です。
|モダナイゼーション
モダナイゼーションとは「現代化」を意味する言葉で、既存のシステムへ最新の技術を組み合わせ、今までの蓄積してきたデータを活かしつつ、
システム基盤を新しくし、機能を向上させることを指します。
モダナイゼーションにより企業は既存の資産を活用できるため、0からシステムを開発するよりも費用を抑え、業務の効率化とイノベーションを
実現することができます。
|クラウドサービスの活用
クラウドサービスの活用は、レガシーシステムからの脱却において重要な役割を果たします。
オンプレミス型からクラウドへ移行することで、企業はコスト削減、スケーラビリティ、アクセシビリティの向上など、多くのメリットを受けます。
その一方で、クラウドサービスのカスタマイズ性には限界があるため、スクラッチで開発を検討する必要がある場合には担当者とよく話し合い、
適切なシステムを検討しましょう。
|DX人材の確保と育成
デジタル変革を推進するためには、専門知識を持った人材の確保と育成が不可欠です。
DX人材は、新しい技術の導入や業務プロセスの改善において重要な役割を担います。企業は、社内外からのDX人材の確保に努めるとともに、
従業員のスキルアップとデジタルリテラシーの向上にも注力する必要があります。
このように、企業はDXを成功させるための基盤を築くことが、DXを成功させるポイントの一つになります。
|まとめ
レガシーシステムは、多くの日本国内の中小企業にとって、現代のビジネス環境において大きな障害となっています。
これらのシステムは、企業の競争力を低下させ、デジタルトランスフォーメーションの波に乗り遅れるリスクを高めています。
しかし、マイグレーション、モダナイゼーション、クラウドサービスの活用、DX人材の確保と育成などの手段を通じて、レガシーシステムからの
脱却は可能です。
これらの取り組みは、企業の持続可能な成長と競争力の向上に不可欠であり、特に中小企業においては、早急な対策が求められています。
レガシーシステムの問題は、単に技術的な課題にとどまらず、企業の将来に直結する重要なものです。
企業は、これらのシステムの更新や置き換えに対する投資を遅らせることなく、積極的にDXを進めるべきです。
|レガシーシステムへの対応ならVNEXT
弊社VNEXTでは、レガシーシステムに対応するためのソリューションを提供しています。
レガシーシステムが足枷になっている理由で多いのは、
「レガシーシステムとのデータ連携が困難」
「ドキュメントが整備されていない」
「既存システムの運用・保守にリソースが割かれ、新たな技術を活用するのにリソースが不足している」
「セキュリティ上のリスクが高まる」
「技術的な制約や性能に限界がある」
といった、技術面やリソース面が挙げられます。
このような課題に対し、VNEXTでは「マイグレーション」や「システム再構築」をはじめとしたサービスで、レガシーシステムからの脱却を
支援しております。
レガシーシステムでお悩みを抱えている方は、お気軽にVNEXTまでご相談ください!
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