VNEXTの会社紹介資料
2023/11/10
近年、ゲームやエンターテイメントの領域を中心に「XR(クロスリアリティ)」といった言葉を耳にする機会が増えてきました。
しかし、AR・VR・MR・SRといった似た言葉もあり、違いがわからないという人も多いのではないでしょうか?
本記事では、「XRとは?」 といった基礎知識から、AR・VR・MR・SRやメタバースとの違い、XRの活用事例などを解説していきます。
目次
● XR(クロスリアリティ)とは?▶️ AR(拡張現実)▶️ VR(仮想現実)▶️ MR(複合現実)▶︎ SR(代替現実)● XRとメタバースの違い● XRが注目されている背景▶️ デバイスやソフトウェアの進化▶️ 5Gによる通信インフラの高速・大容量化▶️ 新たなコミュニケーション手段● XRの今後の動向● XRの活用事例● まとめ |
|XR(クロスリアリティ)とは?
XRとは「Cross Reality(クロスリアリティ)」または「Extended Reality (エクステンデッドリアリティ)」の略称で、
現実世界と仮想空間を融合し、新しい体験を作り出す技術の総称です。
XRには、次に説明する「AR」「VR」「MR」「SR」の4種類を含みます。
ARやVRなどの技術は、それぞれ発展し商品開発に利用されています。
しかし、近年では、VRに加えARを併用するサービスも出てきており、両者の線引きが明確にならなくなってきました。
そのため複数の仮想技術を組み合わせた場合は、まとめて「XR」と呼ばれています。
次は、XRを構成する技術をそれぞれ見ていきましょう。
|AR(拡張現実)
AR(拡張現実)は、Augmented Reality (オーグメンテッドリアリティ)の略で、現実空間に仮想世界を重ねて投影して見せる技術です。
たとえば、現実の街並みにCGのキャラクターが登場する「ポケモン GO」や、人の顔の映像に動物の耳や鼻などのCGを重ね合わせることのできる
カメラアプリ「SNOW」といったアプリを体験した方も多いのではないでしょうか?
ARは、スマートフォンが1台あれば体験できる気軽さもあり、観光地での名所紹介や道案内などにも幅広く活用されています。
|VR(仮想現実)
VR(仮想現実)は、Virtual Reality (バーチャルリアリティ)の略で、仮想世界を現実世界のように体験できる技術です。
専用のデバイス(ヘッドマウントディスプレイ)を通じて、CGや360度カメラによって作成された映像を体験するもので、高い臨場感と没入感が
得られることが特徴です。
デバイスとしては、「PlayStation VR」などのヘッドマウントディスプレイが有名ですが、スマートフォンを差し込むだけで体験できる安価なタイプの
VRゴーグルも多く発売されています。
|MR(複合現実)
MR(複合現実)は、Mixed Reality (ミックスドリアリティ)の略で、現実空間と仮想世界を融合させて見せる技術です。
MRでは、現実世界と仮想空間が連携し、現実の物体を操作したり、仮想空間で作成した物体を現実の世界に反映させたりすることが可能です。
ARと類似していますが、ARでは現実世界に表示されたデジタルコンテンツに近づいたり、操作したりすることはできません。
一方MRでは、360度自由な位置から見たり、手や目の動きなどで操作したりすることができます。
ARは現実世界を主体にし、MRは現実世界をもとに仮想世界と融合しているという点が異なります。
|SR(代替現実)
SR(代替現実)は、Substitutional Reality (サブスティチューショナルリアリティ))の略で、過去の映像を現実世界に重ね合わせて見せることで、
過去にあった出来事があたかも今目の前で起こっているかのように見せる技術です。
これも、VRのようにヘッドマウントディスプレイを装着して体験します。
視覚や聴覚だけでなく触覚なども組み合わせることで、よりリアルな体験が得られます。
まだ、実用化された事例は少ないですが、2014年にはハウステンボスのアトラクションとして、世界初となる ホラーアトラクション
「ナイトメア・ラボ」が展開されました。
|XRとメタバースの違い
2021年末のFacebookのMetaへの社名変更をきっかけに、世界的に注目を集めることとなったメタバース。
メタバースは、インターネット上のバーチャル空間で、ユーザー同士が交流したり、遊んだりとさまざまなコミュニケーションを楽しめる場所です。
「あつまれどうぶつの森」や「Minecraft(マインクラフト)」などのゲームも広い意味でメタバースと捉えられる場合があります。
・XR:リアルとバーチャルを融合した空間を創り出す先端技術の総称
・メタバース:XR空間上で人々がコミュニケーションや交流を行うように進化した空間
メタバースは仮想空間を活用するためXRと混同されることもありますが、あくまで「場所」を指します。
|XRが注目されている背景
XRは物理的に存在しないものを、現実世界で知覚できる技術のため、あらゆる産業分野において拡大・普及すると予想されています。
なぜ、XRが注目されるようになったのか、その背景は主に3つ挙げられます。
|デバイスやソフトウェアの進化
XRが急速に普及されるようになった理由の1つは、映像や音響の高性能化で、現実と遜色ない仮想空間を生成できるようになったことです。
これまでの技術では解像度などの問題で仮想空間の質が悪く、満足のいく臨場感が得られませんでした。
またデバイスの高性能化が進み、PCに接続せずとも単独で起動できるスタンドアローン型のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)や、VRゴーグルが
誕生したことやスマートフォンを差し込むタイプの安価なHMDも登場したのもXRが普及している要因です。
|5Gによる通信インフラの高速・大容量化
次世代の通信インフラである5Gの登場以降、インターネットの回線能力向上によりし通信環境が改善されたことも背景にあります。
モバイル端末でも従来の4G通信では、大容量のデータ通信はできず高解像な映像をリアルタイムでは表現できませんでした。
5Gにより、高解像の動画像データをリアルタイムで通信できるようになったことで、さまざまな分野でXR技術を活用できるようになりました。
|新たなコミュニケーション手段
新型コロナウイルス感染症の拡大により、リモートワークやバーチャルイベントの必要性がでてきたことも要因です。
ビジネスでは、遠隔地からでも臨場感のあるコミュニケーション手段として、バーチャル会議やバーチャルオフィスが活用されるようになりました。
新型コロナウイルス感染症をきっかけに、フルリモートや出社とリモートを併用するハイブリッド型での業務に移行した企業も少なくありません。
これによりバーチャルオフィス市場は、リモートコミュニケーションの拡大によって、今後さらに成長していくと予想されています。
|XRの今後の動向
株式会社グローバルインフォメーションの調査によると、世界でのXRの市場規模は、2023年の401億米ドルから2028年には1,115億米ドルに達すると
予測されています。
XR市場の成長を促す主な要因としては、手頃な価格のVR機器の入手可能性、エンターテインメント・ゲーム産業におけるXRの需要増加、医療分野に
おけるXRの導入の急増などが挙げられます。
また、ある調査によると、XRはゲーム業界では76%以上、映画・娯楽業界で60%以上、小売業界で34%以上、観光業界で30%以上使用されていると
言われ、今後もあらゆる分野で必要とされることが想定されています。
一方で、VR開発エンジニアやXRアプリケーションエンジニアといったXRエンジニアの不足は年々深刻化しており、求人サイト「Hired」のレポートでは、
国内のXRエンジニアの求人は2019年には1400%ほど需要が急増したという結果があります。
XR業界の人材不足は世界共通であり、日本のみならず世界的にもXRエンジニアの需要が今後も増加していくことが予想されます。
|XRの活用事例
近年、XRはさまざまな業界・分野で活用されています。以下では、XRの活用事例を5つご紹介します。
|観光
昨今、観光業においてXRの普及が急速に伸びています。その背景としては、新型コロナウイルス感染症の拡大で旅行ができなくなったことがあります。
観光業のXRでは、仮想現実の世界でバーチャル観光地への旅行や観光を体験します。
観光客向けのガイドや案内も開発されており、観光業界で活用されています。
一例として、沖縄県の取り組みである「バーチャル沖縄」が挙げられます。
|エンターテイメント
XRが最も身近になっているのがエンターテイメントです。
仮想現実の世界で映画や音楽などのコンテンツを体験でき、XRを用いたアトラクションやゲームも開発されています。
HMDを使用するVRゲームで代表的なのは、カプコン社の「バイオハザード7 レジデント イービル」などがあります。
|ビジネス
ビジネスシーンにおいても、バーチャル会議やバーチャルオフィスの活用が進んでいます。
Metaでは、バーチャル会議室「Horizon Workrooms」のオープンベータ版を公開し、「オキュラス クエスト2(Oculus Quest 2)」から無料で
ダウンロードできるようになっています。
「Workrooms」は、アバターを使用してVR空間で会議に参加することができるバーチャル会議室で、MR技術により自分のコンピューターやキーボードを
VR空間に持ち込んで使用できるほか、VR空間からワンクリックでパソコン全体にアクセスすることが可能となっています。
|不動産
不動産業では、VRを導入し、オンラインで内見ができる取り組みが進んでいます。
内見をする際の課題として、移動などで時間がかかってしまい、家を見たくても見れないことがありました。
VR内見を導入することにより、内見の際にかかる時間や交通費削減を実現しています。
また、VRで事前に見学しておくことで部屋のイメージがわき、実際に内見に行った際の部屋に対するイメージのギャップが減ることで、
お客様の満足度も高まり、実際の成約率もアップしています。
|ECサイト
大手ECサイトプラットフォームのShopifyでは、ARショッピング機能を導入しました。
従来のECサイトでは実際の物の大きさがわかりづらかったため、届いたときにイメージと違うなどの理由で、返品が多かったのが課題でした。
これの課題を解決すべく、Apple社のiOS12以降のSafari上で使える「AR Quick Look」を活用することにより、実際の大きさを確認でき、
実体験のような購買体験を提供できるようにしました。
その効果として、実際の商品の大きさをイメージできるので、購買意欲を促進したり、返品率を下げることにつながっています。
|まとめ
XRとは、現実世界と仮想空間を融合させ、新しい価値や体験を創造する技術のことです。
今後は、AR・VR・MR・SRそれぞれの技術を組み合わせたサービスが次々と登場し、あらゆる分野で考え方や価値観などが大きく変わるかもしれません。
大きな成長が見込まれる一方、注目度に対してまだまだ人材が少なく、XR人材は今後も強い需要が見込まれます。
エンターティンメントから、観光、医療、防災、仕事、教育、コミュニケーションなど、日常生活のあらゆる面で人々に深く関わっていく可能性を
秘めているXR。
XRを活用することで、ビジネスシーンにおいては業務効率化やユーザーの利便性向上も期待がされています。導入している企業もまだ少ないため、
競合他社との差別化につながるでしょう。
弊社VNEXTでは、XR(AR / VR / MR / SR)開発にも対応しています。
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