VNEXTの会社紹介資料
2023/10/10
システム開発をする際、自社開発(内製化)と委託(外注)の2つの選択肢があります。
たとえば、「社内にITリソースが不足している」「開発するシステムに関するノウハウがない」などの課題がある場合、委託する企業は多いでしょう。
しかし、Webサイトなどでは費用に関する情報が少なく、システムにも幅広い分野があるため費用感がわからないこともあります。
本記事では、システム開発を委託する際の費用相場から費用を抑えるコツ、開発会社の選び方について解説していきます。
目次
|システム開発を委託する際の費用相場
システム開発の費用相場は、開発したいシステムの種類によって異なります。
参考として、需要の高い「Webシステム」「基幹システム」「業務支援システム」の費用相場は以下のようになります。
上図の費用相場は、日本の開発会社やフリーランスに委託した場合のものです。
システム開発の費用は、ツール導入なら10万円前後、ツールをカスタマイズする場合は50万円~300万円程度、ゼロからのシステム開発
(スクラッチ開発)は500万円~数千万円が相場です。
また、後述で説明しますが、システム開発費の大部分はエンジニア等の人件費のため、アサインする開発メンバーのスキルや人数に比例して
コストが変動します。
|システム開発費用の内訳を理解しよう
システム開発費用の内訳を理解しておくことで、予算の決定や委託したい工程が決めやすくなります。
以下では、具体的にシステム開発費用の内訳について詳しく解説します。
|システム開発は「人件費」+「諸経費」で決まる
システム開発の費用は「人件費+諸経費」で決まります。
・人件費:システムを開発するためにかかる人員や工数の費用
・諸経費:開発に必要な機材などの設備費、ソフト使用のライセンス料など
このうち、システム開発の費用は6〜7割が人件費で占められます。
そのため、システムの規模や機能などによって必要な人件費は異なり、開発費も変動します。
|人件費は「人月 × 人月単価 × 開発期間」
システム開発にかかる人件費は「人月(にんげつ)× 人月単価 × 開発期間」で決まります。
・人月:エンジニア、プログラマーなど開発に必要な1ヶ月間の人員
・人月単価:人員1人が1か月作業した場合の費用
・開発期間:開発・リリースまでに要する期間
システム開発では、見積書などに「〇〇人月」という言葉が使われます。人月とは、開発に必要な1ヶ月間の人員の数のことです。
たとえば、あるシステムを開発するのに1ヶ月に以下3人の人員が必要な場合、
・PM(プロダクトマネージャー):1名
・SE(システムエンジニア):1名
・PG(プログラマー):1名
人月は「3人月」となります。
仮に、人月単価が全員同じ70万円と仮定して、システムを6ヶ月で開発する場合の人件費は以下になります。
・3(人月)× 70万円(人月単価)× 6ヶ月(開発期間)= 1,260万円
冒頭で、システムの種類によって費用相場が異なると述べましたが、システムの規模や機能、難易度などによって必要な人数や開発期間が異なるため、
開発費用は大きく変動するのです。
◆ 人月単価の目安
システム開発に携わる技術者は、PM(プロダクトマネージャー)とSE(システムエンジニア)、PG(プログラマー)です。
・PM:プロジェクト全体を管理する役割
・SE:仕様書や設計を作る役割
・PG:仕様書や設計に基づいてプログラミングをする役割
このような役割分担の違いが、それぞれの月額単価に反映されます。
また、PMとPGはスキルによる違いはあまりないですが、SEは技術力により相場が異なります。
下図は、日本人単価(日本企業で開発を行った場合)の目安となります。
「こんなに高額なの?」と思われるかもしれませんが、開発会社は人月単価の中からSEやPGに給料を支払うため、システム開発に支払う外注費は
高額になります。
そして、日本では現在ITリソース不足という課題を抱えており、優秀なエンジニアは案件が集中し、いくつものプロダクトを並行して行っているため
人月単価が上がる傾向にあります。
後述で説明しますが、「オフショア開発」の場合は国にもよりますが、ベトナムの場合だと人件費が3分の1程度に抑えることが可能です。
◆「人月単価が高い = 質が高い」ではない
SEとPGの単価には数十万円単位の開きがありますが、人月単価が高いからといって必ずしもスキルの高い技術者が担当するわけではありません。
人月単価の中からSEやPGに給料を支払うため人月単価が高いこともありますが、他にも理由があります。
システム開発では大手の開発会社を中心に子会社や委託会社などに作業を依頼するケースが多く、その場合には自社の利幅を確保するためにあらかじめ
人月単価を高めに設定しています。
そのため、「単価が高い = 質の高いシステムが開発できる」と考えるのは危険であり、「大手だから」「名の知れた会社だから」という理由だけで
発注先を決めてしまうと、同じようなクオリティにも関わらず費用が高くなる可能性もあります。
経験もスキルもある上級SEがアサインされるのであれば話は別ですが、一般的に企業規模が大きくなればなるほど間接経費が高くなる傾向があり、
その分の費用も当然料金として加算されます。
システム開発にかかるコストを抑えたい場合には、あえて相対的に単価の安い中小規模の開発会社を選択するのも1つの方法です。
|要件定義も費用が発生する
システム開発では、具体的な設計図を作る前に「要件定義」を行います。
要件定義とは、発注者の希望を叶えるために必要な機能などを明確にする作業となり、システム開発では必須の工程です。
この要件定義で、以下のような項目を明確にします。
・予算
・必要な機能
・求められる技術、スキル
・スケジュール(納期)
・必要人員数(工数)
要件定義は、委託会社側がすべきことをリストアップするものであり、クライアントとの双方の合意書のようなものだと考えましょう。
簡単に言うと、「やること/やらないこと」を決める、「言った/言わない」のトラブルを避けるためにおこないます。
要件定義を行った後に開発を中止すると、契約内容によっては開発費全体の10%前後の費用がかかる場合があります。
仮に、全体で500万円のプロジェクトだった場合、要件定義まで行ってキャンセルすると50万円は支払う可能性があるので注意してください。
プロジェクトが完成しないのに費用を支払うのはもったいないです。要件定義を行う前に納得できるシステム開発会社を選定しておく必要があります。
|システム開発の費用を安く抑えるコツ
システム開発の費用を安く抑えたい場合、以下のコツを覚えておきましょう。
|解決したい課題と必要機能を明確にしておく
まずは、「解決したい課題と必要な機能を明確にする」ことです。
解決したい課題や機能を明確にしないと、システム開発が進んでいく中で大幅な修正や追加作業が発生して別料金がかかる場合や、完成してから
「この機能は要らなかった」と余計な費用が発生するケースもよくあります。
そのため、費用を抑えるために明確化することは一番重要ともいえます。
たとえば、課題や解決は以下のように数値で表せるような具体的なものにしましょう。
・在庫管理を一元化して人件費を1/3減らしたい
・勤怠管理の人員を1人分は減らしたい
・6ヶ月で月商100万円を超えるECサイトを構築したい
また、機能に関しては必須機能だけでなく、不要な機能も明確にするとなお良いでしょう。
解決課題と必須機能が明確になれば、委託会社としても提案しやすいので、依頼する前に決めておくことが重要です。
|設定予算をきちんと伝える
システム開発をするにあたって設定した予算は、必ず委託会社に伝えましょう。
もし、予算が正確に伝わっていないと、不必要な機能が追加される、イメージとは異なるシステムが納品されるなどのリスクがあります。
自社がシステム開発にどのくらいの予算を割けるのかを明確にし、その中で実現できるシステム開発を委託しましょう。
|運用・保守の方針と予算を決めておく
システム開発は作って終わりではなく、リリース後に運用・保守を行って継続的にユーザーへ提供していきます。
そのため、運用・保守は自社で行うのか、委託会社にサポートしてもらうのかの方針を決め、委託会社に依頼をするのであれば、運用・保守の予算も
確保が必要です。
予算をオーバーしないためにも、運用・保守が発生する点を覚えておきましょう。
|ASPやパッケージを利用する
システム構築の方法には、ゼロからオリジナルで作る「フルスクラッチ」、一般的に必要な機能をソフトウェアとして製品化した「パッケージ」、
インターネットを通じてパッケージに搭載されているような機能を提供する「ASP」などがあります。
「パッケージ」と「ASP」には、業務ごとの機能をまとめた統合型の製品・サービスもあります。
すべてオリジナルで開発する「フルスクラッチ」よりも、「パッケージ」や「ASP」の方がコストはかからず、期間も短縮できます。
ただし、「パッケージ」や「ASP」に搭載されている機能は一般的なものであり、カスタマイズや拡張性は高くありません。
自社の業務やサービスに合ったシステムを開発するために、必要機能を洗い出し、「パッケージ」や「ASP」で対応可能なのかを判断する必要が
あるので注意しましょう。
|自社で対応できる範囲は委託しない
システム開発をなるべく安くするなら、自社で対応できる範囲は委託しないのがいいでしょう。
たとえば、自社でデザイナーを抱えているならデザインは内製化、情報システム部門が確立されているなら運用・保守まで委託する必要はありません。
|補助金制度を利用する
システム開発の費用を抑える方法として「補助金制度」を利用することも一つの手段です。
システム開発の補助金は、仕組みが複雑なため申請していない方も多いでしょう。
しかし、採択されれば下記のような補助額がおり、開発費を抑えられます。
▼ 各補助金制度の補助額(通常枠)※2023年度の場合
・ものづくり補助金:100万円〜1,250万円
・事業再構築補助金:100万円〜8,000万円
・IT導入補助金:5万円〜450万円
いずれの補助金を利用する場合も、申し込みスケジュールと対象条件があるため、自社のシステム開発が該当しているか確認が必要です。
また、対象条件に該当しているといっても、採択されるかは別なので、手間がかかるのが補助金制度利用のデメリットでしょう。
デメリットも理解した上で申請するなら、システム開発を安く済ませることができるのでおすすめです。
|オフショア開発を導入する
オフショア開発とは、システム・アプリ開発の業務などを海外の開発会社や海外子会社に委託することで、日本よりコストが安い国に依頼すれば、
費用を安く抑えることができます。
オフショア開発の委託先は、中国・インド・ベトナム・フィリピンなどが多く、近年ではオフショア開発を導入している日本企業の半数がベトナムに
委託をしています。
たとえば、弊社VNEXTはベトナムオフショア開発会社として、日本の開発会社に委託した場合と比較すると3分の1のコストでシステム開発が可能です。
エンジニアのスキルは日本と変わらない、もしくはそれ以上でありながらコストメリットが高い理由は、ベトナムは日本と比べて生活費・人件費が
50%〜60%だからです。
近年のオフショア開発は、安かろう・悪かろうというイメージが払拭され、低コストで高品質なシステム開発ができるため、年々オフショア開発会社への
委託案件が増加傾向にあるのを自社でも実感しております。
しかし、海外に開発業務を委託するので「言葉の壁」や「文化・認識の違い」からトラブルが発生するケースもあります。
オフショア開発を検討する際は、下記の「オフショア開発チェックシート」を活用し、オフショア開発会社を選んでみてください。
▶︎ オフショア開発チェックシート:無料ダウンロード
|システム開発の費用相場を調べるSTEP
続いて、システム開発の費用相場を自分で調べる方法について紹介します。
具体的には、以下の流れで調べてみましょう。
STEP 1:システムの種類を選ぶ
システムの種類は大きく3つに分類できます。開発したいシステムがどれに当たるかを見て、費用・相場を調べてみてください。
STEP 2:システムの目的を明確にする
システムの種類が決まったら、システムの目的まで落とし込みます。
システム開発の目的は以下の3つに分類できます。 自社の予算や納期、目的から考えてどれが自社に合うか選びましょう。
◆ ツールの導入
・費用を抑えてすぐに使いたい
・運用・保守をしない
◆ ツールの導入 × カスタマイズ
・自社の業務に合わせてアレンジしたい
・他のシステムと連携したい
◆ スクラッチ開発
・完全オリジナルにしたい
・複雑で特殊な機能を実装したい
Webシステムの「予約システム」を例に挙げると、目的ごとに費用相場が以下のように異なります。
◆ ツールの導入
・導入コスト:初期費用(無料〜数万円)+ 月額費用(数万円〜10万円)
・導入期間:1週間〜1ヶ月
完成した予約システムとしてパッケージ化されたツールを導入する方法です。導入期間が短く、コストも抑えられる点がメリットです。
一般的には、初期導入費用と月額費用が発生します。
手軽に導入できる反面、完成したシステムなのでカスタマイズはほぼできず、ツールの機能によっては自社の課題を全て解決できない可能性があります。
無料トライアルを実施している提供会社もあるので、まずはトライアルをしてみて課題を洗い出し、ツールの導入でよいのか、カスタマイズやオーダー
メイドがいいのかを判断しましょう。
◆ ツールの導入 × カスタマイズ
・導入コスト:30万円〜100万円
・導入期間:1ヶ月〜2ヶ月
ツールベースでの開発とは、既存ツールやパッケージをカスタマイズすることを指し、比較的短期間かつ低コストで自社の要望に近い予約システムを
作れます。
既存のツールから作り込んでいくため、カスタマイズに限度がある点がデメリットです。
ただし、システムの規模や機能を拡大することで料金は上がっていくため、事前にしっかりと要件定義を作り込むことが求められます。
◆ スクラッチ開発(オーダーメイドの場合)
・導入コスト:100万円〜1,000万円以上
・開発期間:3ヶ月〜6ヶ月
スクラッチ開発は既存ツールを使わずに、ゼロから自社向けに予約システムを開発する方法です。
まっさらな状態から作り上げるので、機能やデザインなどを細かくカスタマイズできます。「個性を出して他社と差別化したい」「とにかく使いやすい
システムにしたい」という要望にはスクラッチ開発が最適です。
一方で、ゼロから始めるため導入までの期間やコストがかかるといったデメリットがあります。
また、システム導入後も保守・メンテナンス費用が発生する場合があるため注意が必要です。
このように、システムの目的によって、同じ種類のシステムでも費用は変わってきます。
自分で費用を調べる際は、このSTEPを踏んでから開発会社に見積もりや問い合わせをしましょう。
|システム開発会社を選ぶ際のポイント
システム開発会社を選ぶ際は、以下のポイントを押さえて探すといいでしょう。
◆システム開発会社の得意分野を見極める
◆同じ業種・規模での開発実績がある会社を選ぶ
◆複数社から見積もりをとる
◆リリース後のサポート体制が充実しているか
◆担当者との相性はいいか
では、これらのポイントについて詳しく解説します。
|システム開発会社の得意分野を見極める
システム開発会社と一口にいっても、得意分野が異なります。
たとえば、基幹システムの開発を委託したい場合、基幹システムの開発実績のない開発会社を選んでも経験やノウハウが少なく、開発がスムーズに
進まない可能性があります。
自社で開発したいシステムの分野が得意かを事前に把握しておくことが重要です。
|同じ業種・規模での開発実績がある会社を選ぶ
システム開発会社を選ぶ際は、必ず開発実績を確認しておきましょう。
これから開発しようとしているシステムと同じ、もしくは同種の開発実績が豊富な会社に依頼すると安心して任せられます。
システムの開発の良し悪しは、任せる会社の経験で決まるといっても過言ではありません。経験豊富な会社であれば、どんな依頼にも柔軟に対応して
くれることが多いです。
|複数社から見積もりをとる
システム開発会社を選定する際には、3〜4社の候補から同じ条件で見積もりを取るのが理想です。
「どのような機能を開発するのか」「それぞれの作業予算はいくらか」など、項目ごとに詳細を記載したRFP(提案依頼書)を作成し、提出することを
おすすめします。
費用の計算方法は開発会社よって変わってくるため、どの程度のコストがかかるのかを把握してから比較検討することが重要です。
|リリース後のサポート体制が充実しているか
システムは開発後にリリースして終わりではありません。
トラブルが起こらないように原因を排除したり(運用)、不具合が発生した時の対処(保守)は欠かせません。
開発会社によっては、リリース後の「運用・保守」を一貫してサポートしていない場合があります。
その場合は、運用・保守を別会社に依頼をすることになりますが、開発に携わった会社に任せた方が、自社のアプリに対する理解が深く、安心感が
あるため、同じ開発会社に依頼をすることをおすすめします。
リリース後のサポート体制がどのようになっているのかをしっかり確認しておきましょう。
|担当者との相性はいいか
システム開発会社を選ぶ際、相手の担当者との相性も重要です。
システム開発には少なくとも数ヶ月、長ければ1年以上かかるため長い付き合いになります。
自社の伝えたいことを十分に汲み取り、双方にプラスとなる意見やアドバイスをしてくれる担当者がいる会社を選ぶことが大切です。
初めてシステム開発会社に依頼する場合、1社だけでは相性の良し悪しを判断できません。
可能な限り複数のシステム開発会社に相談し、担当者とやりとりすることをおすすめします。
|まとめ
ここまで、システム開発の費用相場と費用を抑えるコツ、開発会社の選び方について解説してきました。
システムの種類は以下の3つに大きく分けられ、費用相場は以下となります。
・Webシステム:100万円〜500万円以上
・基幹システム:100万円〜1,500万円以上
・業務支援システム:100万円〜400万円以上
種類によっても費用は変わりますが、ツールの導入なのか、0からシステムを作り上げるのかなど、開発手法によっても差が出てきます。
まずは、「システムの種類を選ぶ」→「システムの目的を明確化する」の2STEPを行い、システム開発会社を選ぶポイントを押さえて、開発会社に
見積もりや問い合わせをしましょう。
弊社VNEXTでは、Webシステム全般から基幹システム、業務支援システムなどの幅広い種類のシステム開発の支援を行っております。
▶️ システム開発:https://vnext.co.jp/service-web.html
これまでスタートアップから大手企業まで320社、600件以上の開発実績を積んできました。
システム開発の委託をご検討の方は、ぜひVNEXTにお問い合わせください!
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