VNEXTの会社紹介資料
2024/01/16
近年、注目されている「ERP」ですが、聞いたことはあるけどイマイチわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ERPとは大雑把にいうと、「企業内の基幹業務を統合・可視化して効率化を図るシステム」のことです。
本記事では、ERPの概要から基幹システムとの違い、メリット・デメリット、ERPの選定ポイントなどを詳しく解説していきます。
目次
|ERPとは?
ERPとは、Enterprise Resource Planning(企業資源計画)の略で、企業の持つ資源=「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」を一か所に集めて管理し、有効活用するという考え方です。
また、その考えを実現するシステムの意でも使われ、日本語では次のように呼ばれています。
― 統合基幹業務システム
― 基幹システム
― ERPパッケージ
― ERPシステム
― 業務統合パッケージ など
ERPは、企業における以下のような基幹業務を統合し、効率化や情報の一元化を図ることを目的に誕生しました。
― 会計業務
― 人事業務
― 生産業務
― 物流業務
― 販売業務 など
企業の持つ重要な資源「ヒト」「モノ」「カネ」を1つのシステムで一元管理することで、情報の正確さ・タイムリーさが担保され、それぞれのシステムを使うよりも企業全体の効率化が可能になります。
|ERP登場の背景
多くの企業がERP導入前に使っていたシステムは、業務ごとに分かれたものでした。
それぞれのシステムが独立しているため、システム間でのデータ連携に手間がかかり、不便なだけでなく、ミスも多く、非効率的であるという課題がありました。
そこで、「すべてのデータを連携させて一元管理したい」という要望に応えるものがERPです。
1973年に独SAP社がERP「R/1」を発表したあと、ERPは革新的な情報システムとして注目を集め、大手企業を中心に次々と導入が検討されはじめます。
そして1990年代終わりごろには、大企業を中心に「ERPを導入すること」が一つのブームとなりました。
その後、多くの企業が従来の経営方針から”ERPの導入”を通じて「経営の効率化」と「早期の意思決定」という新たな方向性へと転換をはじめたのです。
このように、業務ごとに分散した処理とデータを統一化する方向に大きくシフトした基幹システムを強力に推進する仕組みとして、ERPを導入する企業が急速に増えていきました。
|ERPと基幹システムの違い
ERPと基幹システムの違いは、「利用目的」と「効率化範囲」です。
システム | 利用目的 | 効率化範囲 |
ERP |
・データ一元管理による業務効率化と全社リソースの最適化 ・データのリアルタイム連携による現状把握と内部統制強化 ・リアルタイムな現状把握に基づく迅速な意思決定 |
企業全体 |
基幹システム |
・各部門(部署)の業務効率化 ・生産管理や人事給与管理など個々の領域別の使用 |
各部門・各部署 |
ERPは企業全体の資源を一元管理し、経営に活かすことを目的としたシステムです。
経営情報が一つのシステムに集まることで、経営戦略を練る上で重要な「情報の整合性」と「タイムリー性」を担保します。
対して、基幹システムとは各部門・部署の業務を効率化するためのシステムのことを指し、
― 販売管理システム
― 在庫管理システム
― 人事システム
― 財務会計システム
といった形で、それぞれが独立したシステムとして提供されています。
|ERPのメリット
ERPを導入するメリットとして、主に次の3つが挙げられます。
|情報の一元管理
ERPでデータベースを統合することで、企業全体の情報の一元管理とデータ連携を実現します。
これまで複数の部署やシステム間で発生していたデータのやりとりが不要になり、常にリアルタイムの正しい情報を把握できるようになります。
それにより、迅速な意思決定、業務効率化、ミスの削減などの実現にもつながります。
|業務の効率化と標準化
ERPのデータ連携機能で業務の自動化を行うことで、手作業での業務がなくなり、人的なミスも削減されます。
人的ミスのリカバリーにかかっていた時間も不要となるため、大きな業務効率化が可能です。
また、ERP導入時には業務フローの見直しが必要になります。
無駄な業務や属人的になってしまっている業務を見直したり、ERPに合わせて伝票やデータ形式を統一することで、業務の標準化を実現することができます。
|経営状況の可視化
ERPは企業内のデータベースを統合し、データを一元管理しています。
そのため、常に企業の最新の状況をリアルタイムに可視化でき、企業の現状をリアルタイムに把握することで、意思決定の高速化を実現します。
また、ERPの多くにはデータ分析ツールが搭載されているので、分析結果を利用することでさらに迅速な経営判断が可能になります。
|ERPのデメリット
ERPの導入は企業にとって多くのメリットをもたらしますが、少なからずデメリットも存在します。
|導入コストがかかる
ERPを導入する場合、導入するシステムの規模や導入形態によってはイニシャルコストが高額になることがあります。
予算に限りのある場合は、自社に必要な機能を取捨選択し、最初はスモールスタートで導入することをおすすめします。
その後、必要な機能を段階的に拡張していくことで、導入にかかるイニシャルコストの調整を行うことができます。
また、導入後には維持・管理していくためのランニングコストもかかります。
ERPを導入する場合、顧客に提供するサービスの品質・費用・納期がそれぞれどの程度改善されるか、またランニングコストを上回る収益を達成できるかどうかを試算する必要があります。
その際は、ライセンス費用や保守費用、追加カスタマイズ費用なども十分検討しなければなりません。
|業務フローの見直しが必要
ERP導入によりデータベースやシステムが変わることで、業務フローにも影響が出ます。
そのため、ERPを導入する際には、必然的に業務フローを見直すことになります。
ERPを導入する目的は、社内の情報を統合して業務を効率化することであり、ERPの導入自体は業務改善の手段の1つでしかありません。
まずは、改善後の最適化された業務フローを明確に定義し、それを達成するために必要なERPの導入を検討することが大切です。
また、導入したERPを実際に利用する従業員のために、マニュアル・手順書を整備することも必要です。
その際に、ERPの必要性を従業員に周知することも忘れずに行いましょう。
現場の従業員がERPの利用方法に加え、ERPによってどのような業務改善が期待されるのかを十分に理解していれば、ERPの導入やその後の運用、業務フローの変革がスムーズに進むでしょう。
|自社に合ったシステムを選ぶのが難しい
ERPは、種類が多岐にわたるため、自社に合ったシステムを選ぶのが難しいです。
目についたシステムを気軽に導入するのではなく、事前に検討を重ねることが重要です。
そのためには、ERPを導入する目的を明確化し、ERP導入により何を成し遂げたいのかをしっかりと決めることが重要になります。
|ERPの種類
ERPには多くの種類がありますが、次のいずれかに分類することで、それぞれの特徴がわかりやすくなります。
― ERPサーバーの運用方式による分類
― ERPの導入形態による分類
それぞれの分類ごとに詳しく見ていきましょう。
|ERPサーバーの運用方式
ERPサーバーの運用方式は、「オンプレミス型」「クラウド型」「ハイブリッド型」の3つがあります。
|オンプレミス型
オンプレミス型は、自社にサーバーを構築するタイプのERPです。
・メリット:自社内でシステムを構築するため、自由にカスタマイズができる
・デメリット:サーバー構築やライセンス費用など多額のコストがかかる
上記以外に、オンプレミス型は独自のシステムであるため、メンテナンスに関しても自社内で行う必要があり、そのための人員を確保しなければなりません。
一般的に、ソフトウェアパッケージは今後クラウド型にシフトしていくことが予想されますが、基幹システムが取り扱うデータは機密情報がほとんどであるため、オンプレ型を選択し続けるケースも多くあります。
中小企業で大規模な自社サーバーを設置することは費用面で厳しいかもしれませんが、大企業で多くの人が利用する場合にはオンプレミス型が向いています。
|クラウド型
クラウド型は、ERPサービス提供企業のクラウドサービスを利用するERPです。
・メリット:物理サーバーを導入する必要がなく、初期コストや管理コストを抑えることができる
・デメリット:セキュリティ面はERPサービス提供企業に依存するため懸念点がある
上記以外に、インターネットを介してサービスを利用するため、時間帯によってレスポンスに変動が生じます。また、中長期的な視点で考えると、ランニングコストが増加する傾向があることにも注意が必要でしょう。
|ハイブリッド型
ハイブリッド型は、オンプレミス型とクラウド型を組み合わせたERPです。
具体的には、一部のアプリケーション機能を「オンプレミス型」で実行し、それ以外を「クラウド型」で実行する形態を指します。
たとえば、重要なデータ処理を集約する本社はオンプレミス型を導入し、処理量の少ない地域支社のシステムはクラウド型を選択するなどがその一例です。
ハイブリッド型のERPを採用することで、運用負担を大きく軽減する効果が期待できるでしょう。
|ERPの導入形態
ERPの導入形態は、次の4つの型があります。
|統合型
統合型のERPは、業務に関するさまざまな情報や基幹システムを1つに統合して管理するものです。
統合することでデータの一元管理が実現し、さらに自動化によって業務効率が向上します。
統合型のERPは、データベースが1つなので、各システムからデータを更新できる点が特徴です。そのため、最新の情報をリアルタイムで利用できるというメリットもあります。
その反面、全システムを統合することは容易ではなく、多くのコストと時間がかかることがデメリットとして挙げられます。
|コンポーネント型
コンポーネント型のERPは、必要な基幹システムのみを選択して統合することで、業務の最適化を目指すものです。
コンポーネント型のメリットは、必要なシステムを選択して連携できるので、統合型よりも導入に費用や時間がかからないことです。また、さまざまな機能を部品(コンポーネント)として必要に応じて拡張できるので、社会情勢や市場の流れに沿った最適なシステムを構築できます。
一方、デメリットとしては、必要なシステムのみを統合するため機能が限定的になることや、部分的に統合した時点では全システムを俯瞰できていない場合が多いことが挙げられます。
|業務ソフト型
業務ソフト型のERPは、生産管理システムや顧客管理システムなど、特定のシステムの一元管理を行うものです。
特定の業務に特化しているため、他のERPと比較してイニシャルコストを低く抑えられ、短期間で導入できるというメリットがあります。
デメリットとしては、企業の全業務をカバーしているわけではないので、収益の向上や業務効率の改善といった点では効果が限定的になることが挙げられます。
|クラウド型
クラウド型は、ERPサービス提供企業がインターネット上で構築したシステムに利用企業がアクセスして利用する形態です。
サーバーやシステムはクラウド上にあるので、社内でのシステム構築はほとんど不要なのが特徴です。また、汎用的なシステムであるため、保守を担当する人材を速やかに確保できるでしょう。初期投資が少なく、短期間で導入できる点もメリットです。
オンプレミス型と比較すると、特に費用面で中小企業に向いているといえるでしょう。
|ERPの選定ポイント
数あるERPから自社に合ったものを選ぶことは骨の折れる作業になります。
ここでは、ERP選定時に押さえておきたい下記の5つのポイントをご紹介します。
― インフラ形式が適切か
― 導入コストが予算内であるか
― 必要な機能が揃っているか
― セキュリティが高度か
― 導入や運用サポートがあるか
|インフラ形式が適切か
ERPの導入時は、「オンプレミス型」「クラウド型」「ハイブリッド型」のインフラ形式を選択します。
クラウド型は、提供されるサービスごとにSaaSやIaaS、PaaSに分類されます。
一般的にクラウド型ERPは安価と言われていますが、SaaSはカスタマイズが難しく、IaaSやPaaSはインフラ部分のコストに加えてERPの費用がかかるためコスト削減に繋がらないケースがあるなど、長所と短所を把握することが必要です。
一方で、オンプレミス型ERPはクラウドより高価になりがちですが、柔軟にカスタマイズが可能です。
ハイブリッド型ERPは、オンプレミス型とクラウド型を組み合わせたERPのため、コストはオンプレミス型よりは抑えることができますが、どのような運用の仕方をするのかを見極めることが必要です。
このように各インフラ形式にはそれぞれメリット、デメリットがあるため自社のERP導入の用途や運用方針、予算等を十分に考慮し検討することが重要となります。
|導入コストが予算内であるか
ERPの導入コストは、提供するERPベンダーにより大きく異なります。また、どのようなインフラ形式でERPを導入するのかでもコストの大きさが違います。
そのためERPを選定する際は、自社の業務との適合性の高さを精査し、ERP導入の目的を明確にした上で必要なサービスやサポート内容が、コストの予算内で収まるかを確認します。
必要なサービスやサポートを利用するためにオプションが必要な場合や、標準搭載の機能ではないためにアドオン開発が必要な場合は、別途追加料金が発生し、当初予想していた想定コストより膨れ上がる場合があるため、注意が必要です。
また、導入コストだけでなく運用コストも考慮する必要があります。
導入コストが予算内で収まっても月々の運用コストが高ければ、トータルとして予算をオーバーする可能性もあります。
長期的な運用コストを見据えて、コスト算出を入念に行いましょう。
|必要な機能が揃っているか
ERPは複数のベンダーから提供されており、提供されている機能には違いがあります。
そのため、自社にERPを導入するにあたってはどのような業務で利用し、どのような機能が必要であるか十分に検討を行いましょう。
そして、検討時には、ERP導入後の機能の拡張性や柔軟性も確認するとよいでしょう。
ERPの運用開始後に業務に必要な機能が開発あるいは拡張された場合、適宜利用している機能の設定変更などを行う必要が生じます。
その際、導入済みのERPを柔軟に拡張・変更できないとERPパッケージの切り替えや利用停止を余儀なくされ、結果として大きな損失となってしまうリスクがあります。
また、機能の使いやすさも選定ポイントの1つとなります。
機能は同じでも使い勝手が悪いと、現場が求める操作性を満たせず、次第に利用されなくなる可能性もあります。
ERP導入後の実際の運用をイメージして、自社の業務に合った機能で使いやすいかを確認しましょう。
|セキュリティが高度か
ERPのセキュリティも、ERPベンダーにより大きく異なってきます。
ERPは顧客情報や社内の秘密情報などの大切な情報を多く格納するため、セキュリティレベルの高いERPを選定することが重要となります。
ERPのセキュリティレベルが低ければ脆弱性が生まれやすく、情報漏洩やデータ破損などのリスクが大きくなります。
そのため、セキュリティ対策をしっかりと備えたERPを選定し、情報を保護できる環境であるかを確認しましょう。
|導入や運用サポートがあるか
ERPの管理には、障害対応やグローバル対応などの専門的な知識が必要なため、自社で運用することが難しいケースもあります。
その場合は、ERPベンダーやシステム開発会社にERPの運用・保守を依頼することをおすすめします。ERPの運用経験が豊富な専門家に依頼することで、効率的な運用が可能となります。
また、ERP導入のサポートや障害時における24時間体制でのサポートがあるかなど、自社の状況と求めるサービスニーズに照らし合わせて、必要なサポートを提供してくれるかを詳細まで確認するようにしましょう。
|ERP導入の流れ
ERP導入時の流れについて見ていきましょう。導入の際のプロセスは一般的に以下のとおりです。
Step1:目的の明確化
Step2:体制を整える
Step3:業務プロセスの可視化
Step4:新しい業務フローの策定
Step5:ベンダー選定
Step6:トライアル(試験運用)
Step7:本格運用
|Step1:目的の明確化
まずは、ERPを導入する目的を明確化することです。ERP導入によってどのような課題を解決したいのかを明確にしましょう。
目的が曖昧なままではERP導入のゴールが見えづらくなり、運用も疎かになるためです。
また、目的は自部門だけで共有するのではなく、全社的に理解・納得できるよう、内容を検討しましょう。
|Step2:体制を整える
ERPを導入するプロジェクトの体制整備が必要になります。
全体の推進者を配置し、各プロジェクトの責任者をしっかりと定めてから進めることをおすすめします。
必ず体制を整備してからERP導入を進めましょう。
|Step3:業務プロセスの可視化
体制を整えたら、次は業務プロセスを可視化しましょう。
現行業務において、誰がどのようなシステムを利用していて、どのようなプロセスで進めているのか、またどのようなツールを使って監視・管理しているのか、一つずつ洗い出していきます。
ERP導入の際は従来の業務プロセスを大きく見直すことになるため、必ず現行の業務を細かく洗い出しましょう。
|Step4:新しい業務フローの策定
現行の業務プロセスを可視化したあとは、ERP導入後にどのような業務の流れになるのかを決めていきます。
従来の方法に合わせるのではなく、業務を効率化させるために適したフローを一から考えていくことが肝要です。
業務フローはトライアル運用によって変わる可能性もありますが、現行にとらわれず、最適な流れは何か、しっかり検討しましょう。
|Step5:ベンダー選定
ベンダー選定の工程では、自社に最適なベンダーの調査・選定を実施します。
候補をリストアップし厳選したら、厳選したベンダーに問い合わせをし、見積もりを出してもらいます。
見積もりをする際は、システムの要求をまとめたRFP(提案依頼書)を作成し、複数のベンダーに送ることをおすすめします。
同じ条件でも、ベンダーによっては見積もり金額が異なるため、相場を見極めることができます。
|Step6:トライアル(試験運用)
導入するERPが決まったら、トライアルを実施します。
策定したフローが現場で有効か、トライアルにて効果を確認していきます。
組織を限定して一定期間トライアル運用し、実施担当者からのフィードバックを材料にしながらリリースに向けた改善を行っていきます。
この際に、業務のフローや操作手順など、社内用のマニュアル作成も作成しておきましょう。
|Step7:本格運用
トライアル運用の結果で改善したものを元に、本稼働していきます。
本稼働は一度に全組織で行うのではなく、組織を限定して徐々に拡大するスモールスタートがおすすめです。
運用しながら、マニュアルも併せて改善していきましょう。
|おすすめのERP2選
最後に、VNEXTがおすすめするERPを2つご紹介します。
|Odoo
Odoo(旧称:OpenERP)はベルギーのOdoo S.A.社が開発している、世界で最も人気のあるオープンソースのERPソリューションパッケージです。
OdooのERPは、世界中で120か国以上に700万を超えるユーザーが利用しています。
機能を豊富に備え、操作性、拡張性、保守性の各面で優れており、圧倒的なコストパフォーマンスを誇ります。
カバー領域は、従来のERPパッケージ守備範囲を越え、CMS、eコマース、イベント管理、ヘルプデスク等、多岐にわたります。
Odooは、データベースサーバー(PostgreSQL)、アプリケーションサーバー(開発言語はPython)、ウェブクライアント(JavaScript)で構成されます。ユーザーはパソコンに特別なソフトウェアをインストールする必要がなく、普段使っているウェブブラウザからOdooを操作することができます。
また、利用形態は「オンプレミス型」と「クラウド型」どちらでも展開が可能です。
Odooの特徴は以下の3つが挙げられます。
|初期費用が不要
サーバOS、データベース含め、ソフトウェアについての初期費用が不要です。
昨今、DX推進にも欠かせないアジャイル型の導入スタイルで、適正価格での導入が可能になります。
|あらゆる業種・分野に対応している
Odooは、ERPに必要なアプリケーションの他、顧客管理など営業をサポートするアプリなど幅広い業種・分野に対応しています。
会計アプリや人事アプリ、業務アプリに製造アプリなど計42種類のアプリがあるため、経営のすべてをデジタル化することが可能です。
また、カスタマイズアプリでは必要なアプリを開発することもできるため、システムとして不足している分を補うこともできます。
|必要な分だけ機能を組み合わせられる
42種類のアプリはシステムにすべて入っているわけでなく、それぞれに月12~48USDと価格が定められており、これを自由に組み合わせられます。
自社にとって必要なアプリだけを入れられるため、コストカットしながら使いやすいシステムにすることが可能です。
アプリの種類も豊富であるため、機能不足に困ることもないでしょう。
|S4/HANA
S4/HANAは、ドイツのSAP社が提供するERPソリューションの1つです。
もともとSAP社はERPシステムを中心にソリューションを提供してきましたが、現在はカスタマーエクスペリエンスを提供するSAP Customer Experience (旧 SAP C/4HANA)、購買管理のSAP Ariba、経費精算のSAP Concur、HR管理のSAP SuccessFactorsなど、多くの業務ソリューションを提供しています。
これらをトータルで提供する「インテリジェントエンタープライズ」のコンセプトのなかで、S/4HANAは「デジタルコア」として、SoR(System of Record)を受け持つプラットフォームとして位置づけられており、独立したERPという各業務ソリューションを活用する上で重要なインフラとしての役割を担っています。
S4/HANAの特徴は以下の3つが挙げられます。
|インメモリーデータベースの採用
SAP S/4HANAは、コア技術としてインメモリデータベースである「SAP HANA」を採用しています。
インメモリデータべースとは、メインメモリ(主記憶装置:RAM)上にデータを展開し、処理を完結させるデータベースの総称です。
インメモリ上のデータは、ストレージ内のデータよりも読み書きを高速に行うことができます。インメモリデータベースでは、変更・削除・追加などのデータ処理をすべてメインメモリ上で完結できるため、オンディスクデータベース(SSDやHDDで読み書きを行う従来型データベース)に比べ、数百~数万倍の処理速度を実現できます。
|同一プラットフォームでの分析・レポーティング
従来のSAP ERPソリューションでは、経営戦略に結びつくような情報を取得する仕組みを、ERPとは別に構築したDWH(データウェアハウス)等で実現していました。
SAP S/4HANAでは同一プラットフォームで分析とレポーティングを行うことが可能になり、ビジネスに欠かせない情報を迅速に取得できます。
|新ユーザーインターフェース「SAP Fiori」の採用
SAP S/4HANAでは、ECC6.0までのSAP GUIから「SAP Fiori」へと標準ユーザーインターフェイス(以下 UI)が変更されています。
SAP Fioriは、JavaScript・CSS・HTML5をベースとしたUIフレームワーク「SAP UI5」によって作られた全く新しいUIです。
SAP UI5はマルチデバイスを想定しているため、PC以外のデバイスからでも基幹システムへ柔軟にアクセスすることができます。
SAP Fioriが標準採用されたことで、タブレットやモバイル端末からも企業内の資源をリアルタイムに確認することが可能になりました。
また、SAP Fioriではメニュー表示にも変更が加えられています。
SAP GUI時代は、機能ベースの網羅的なメニュー配置であったため、すべてのメニューの中からドリルダウン形式で目的の機能を探し出す必要がありました。これに対してSAP Fioriでは、ユーザーロールに紐づくメニュー表示に変更されています。
ユーザーは自身のロールに基づいたメニューのみを操作すれば良いため、操作性の向上につながっています。
弊社VNEXTでは、OdooやSAPの導入支援サービスを提供しています。
ERPの導入で、ERP選定やベンダー選定でお悩みの方は、一度VNEXTまでご相談ください!
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|まとめ
ERPは、企業の生産・販売・在庫などをトータルで管理できる、企業活動の土台となるシステムです。
ERPの導入は、企業の業務効率の向上や利益の拡大に大きく寄与します。
ERPの導入にはメリット・デメリットがあり、数ある種類の中から自社の業務改善に有効活用できるERPを見極める必要があります。
そのためには、自社の業務内容を洗い出し、解決すべき課題の明確化が鍵となります。
自社に最適なERPを導入し、スムーズな経営意思決定や、コスト削減、利益拡大につなげてください。