VNEXTの会社紹介資料
2024/03/06
オフショア開発とは、国内よりコストが安い海外の開発企業・子会社、または現地法人に、システム・アプリ開発やインフラ構築などの運用・保守業務などの業務を委託する開発方法です。
近年、日本企業では国内のITリソース不足による人材確保の問題や、それに伴う開発コストの高騰が課題となっています。
これらの課題を解決する手段として「オフショア開発」は有効的であり、オフショア開発を導入する日本企業も年々増加しています。
本記事では、オフショア開発の基礎知識やメリット、オフショア開発を成功させるポイントなどについて解説します。
目次
|オフショア開発とは?
まずはオフショア開発がどういうものなのか、オフショア開発の仕組みや委託先となっている主な国について解説します。
|海外に委託する開発方法
オフショア開発(offshore development)とは、システム・アプリ開発の業務などを海外の開発会社や海外子会社に委託することです。
オフショア(offshore)の意味は、岸(shore)から離れた(off)を合わせた言葉で、「海外で(開発をする)」ということを意図してIT業界では用いられています。
電化製品や衣類などを材料費や人件費の安い海外で製品を作り、日本で販売する方法をイメージするとわかりやすいです。オフショア開発もそれに近い形の委託方法です。
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|委託先となっている主な国
オフショア開発は、ITに強い人材が多くかつ人件費の安いインドに業務を委託したのが始まりといわれています。
このインドをきっかけにして、同じく人件費が日本よりも安く、関わりの多い中国もオフショア開発の委託先でした。
しかし、近年はインドや中国の人件費が高騰しており、新規オフショア開発の委託先はベトナムやインド、ミャンマーなどの国々に移りつつあります。
ここ数年の主なオフショア開発の委託先と選ばれることが多いのが、以下の国です。
委託先は多岐に渡りますが、現在は人件費の高騰から、インドや中国よりも人件費の安い東南アジアの国が注目を集めています。
特に、オフショア開発の委託先として人気なのが「ベトナム」です。
『オフショア開発白書(2023年版)』の調査では、オフショア開発を導入している日本企業の約48%がベトナムを選択しています。
なぜ、ベトナムがここまで人気なのかを以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
▶︎ ベトナムがオフショア開発で人気の理由とは?委託先の選定ポイントも
|オフショア開発の目的
オフショア開発の目的はいくつかありますが、主な目的は以下の3つが挙げられます。
- 開発リソースの確保
- コストの削減
- 開発スピードの向上
それぞれについて、詳しくみていきましょう。
1. 開発リソースの確保
昨今のオフショア開発は、グローバルソーシングとしての意味合いがより大きくなっています。その背景として、国内の労働人口減少に伴い、IT人材の確保が大きな課題となっていることが挙げられます。
特に、国内の優秀なエンジニアはその希少性から単価も高騰している、複数のプロジェクトを兼務していることから疲弊してしまっているケースが非常に多いです。
一方、オフショア開発先となる国においてはIT産業の成長が著しく、優秀なITエンジニアが非常に豊富になっています。成長著しいベトナムを中心に、AIやIoT、クラウド、ブロックチェーンなどの先端テクノロジーを活用した開発実績も増えており、技術力の面での懸念も払拭されてきました。
こうした背景から、ITリソース不足の問題に対して、グローバルに最適なリソースを確保して対応する企業が急増しているといえます。
※出典:経済産業省|IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果
経済産業省によると、2023年現時点ですでに20万人ものIT人材が不足しているという推計で、2030年にはIT人材が約79万人足りなくなるといわれています(2030年問題)。
これは、国内のリソースだけでIT開発を完結させることは現実的ではない数字です。
「グローバル人材の活用には少なからず経験やノウハウが必要」と考える企業を中心に、スモールでオフショア開発の導入が広まっています。これからはより普及期・拡大期に入ってくるでしょう。
2. コストの削減
オフショア開発の1番の目的として、開発にかかるコストの軽減があります。
開発にかかるコストの約7割は、エンジニアの人件費といわれています。
現在の日本国内では、優秀なエンジニアを採用するのに、高い費用がかかり、難しいという課題があるのが実情です。
海外には優秀なIT技術者が多く、人件費が日本よりも低コストな国が多くあります。
そういった国のIT企業や人材に仕事を頼めれば、日本のエンジニアに仕事を全て任せた場合よりも、人件費を安く抑えられます。
つまり、高騰する日本人エンジニアではなく、賃金が安い海外のエンジニアを活用することで人件費を抑えて、コスト削減を実現することができるというわけです。
3. 開発スピードの向上
昨今の日本企業においては、人材不足に伴い、「開発スピード」の課題も挙げられます。
ここまで述べてきたように、日本国内でのIT人材の確保は難しい状況にあります。
こうした中で、オフショア開発を通じたIT人材の増強を行うことによって、ボトルネックとなっていたリソースの問題が改善し、開発の納期短縮につながることが期待されています。
特に、多くのITエンジニアが必要となる中規模~大規模な開発プロジェクトにおいては、そのすべてを日本人のITエンジニアだけで賄うことは難しいことから、既に多くの場合でオフショアをはじめとする外国人のITエンジニアが活用されています。
|オフショア開発のメリット
オフショア開発の目的であるコスト削減や優秀な人材確保は、そのままオフショア開発のメリットにつながります。しかし、オフショア開発のメリットはそれだけではありません。
以下では、オフショア開発の主なメリット5つをご紹介します。
|コスト削減
オフショア開発の最大のメリットは、コスト削減といえるでしょう。
システムやアプリの開発費用は、エンジニアの人件費に拠るところが非常に大きいです。
日本人エンジニアの月単価相場は、約60〜100万円といわれています。技術力が高いほど単価はさらに上がります。
しかし、オフショア開発先の国によって、エンジニアのスキルは日本と変わらない、もしくはそれ以上でありながら日本国内と比べて30%以上のコストが削減できます。その理由は、日本と比べて生活費・人件費が50%〜60%だからです。
また、コストを削減したからといって、品質が低いというわけではありません。
オフショア会社で勤めている開発者の給料は、給与水準で見ればそれなりに高いことが多いので、国内トップ大学から優秀な人材が集まります。
そのため、その国トップレベルのエンジニアが多く在籍し、高い技術力を発揮しています。
弊社VNEXTでは、ベトナム人エンジニアが開発したシステムは、独立部署である品質管理部によりチェックされ、日本企業と変わらないクオリティを保証しています。
|優秀なIT人材の確保
コスト削減と同じくらい大きなメリットとして、優秀なIT人材の確保があります。
オフショア開発会社では、幅広い業界・分野の企業システムを対応することが多いです。
さまざまなシステムの開発に関するノウハウを蓄積できるため、より技術力や知見が向上したIT人材が豊富にあり、お客様のニーズに応じたエンジニアチームを迅速に作りやすいです。
また、ラボ型開発では、仕様変更などによる人員の増減が必要となる時、案件ごとに必要な人を揃えるよう柔軟に対応できるというメリットもあるので、中長期案件でも依頼が可能です。
|開発期間の短縮
オフショア開発の目的でも説明しましたが、開発期間の短縮もできることもメリットです。
オフショア開発を通じたIT人材の増強を行うことによって、リソースの問題が改善し、開発の納期短縮につながることが期待されています。
加えて、オフショア開発は、国内外のエンジニアたちが同時に開発作業を行っていきます。
常に作業を同時進行させることで、納品にかかる期間を短縮できるのです。
開発期間を短縮・効率化し、生産性をアップしたいと考えている企業にはおすすめです!
|技術力や開発体制の強化
海外の開発会社では、日本国内の開発会社にはない技術やノウハウを有している場合が多くあります。
そのため、オフショア開発を活用することで、自社の技術力や開発体制を強化することができます。また、オフショア開発では、複数の開発会社からエンジニアをアサインすることも可能です。
これにより、自社だけでは賄えないリソースを補充することができ、開発体制を強化することができます。
|グローバルリソースの活用
海外の開発会社と連携することで、グローバル市場への進出や、海外の顧客への対応を実現することができます。
また、ラボ型開発であれば、自社専属の開発チームをオフショア開発会社内に持つことができるため、自社の海外開発ラインが構築可能です。
グローバル展開を視野に入れている企業にとっては、オフショア開発を導入することは有効的といえます。
|オフショア開発の課題
メリットの多いオフショア開発ですが、その反面、オフショア開発ならではの課題もあります。特に、日本企業が直面する課題は以下の3つが挙げられます。
・言葉の壁による意思疎通が難しい
・文化の違いによるトラブルが発生するケースもある
・為替やその国の情勢の変化を被るリスクがある
これらの課題から、オフショア開発のよくある失敗例などを以下の記事で紹介していますので、あわせてご覧ください。
▶︎ オフショア開発で失敗する要因と7つの対策を詳しく解説!
|オフショア開発を成功させるためのポイント
オフショア開発は、開発先が主にアジア圏(中国、ベトナム、フィリピンなど)となるため、「言葉」「文化」「距離」といった3つの面でビジネスの障害が生まれることも少なくありません。
特に、文化や意識の違いによる問題は起きやすく、具体的には「日本人の常識は通用しない」、「暗黙の了解は通用しない」、「日本のテスト品質と比較すると低い場合がある」などが挙げられます。
もちろん、すべての海外企業に当てはまるわけではありませんが、オフショア開発を導入する際は、これらのリスクがあることを覚えておきましょう。
これらを踏まえて、オフショア開発を成功に導くためのポイントを3つご紹介します。
|発注前の準備を綿密に行う
オフショア開発を導入するにあたり、発注前の準備は必要不可欠です。
準備をどれくらい入念に行なったかによって、委託側にもたらされる金銭的、労力的なコスト問題に対する対応の早さが変わります。
発注前に準備をしておくべきことは、以下の3つが挙げられます。
日本国内の企業に委託する際は、互いに「常識」を確認せずに暗黙の了解で業務が成立してしまうことがあります。
しかし、海外相手ではそうはいかず、仕様書や指示書を具体的な内容にしないと理想の品質に近づけません。なぜなら、彼らはそれらに書かれたことしかやらないためです。
オフショア開発を導入する場合は、仕様書や指示書が具体的かどうかをチェックするようにしましょう。
また、実際に発注する前に、リスクを抑えた状態で受け入れテストとレビューを行なっておくこともおすすめです。
メリットとして「業務内容、修正点の擦り合わせができる」「現状の作業効率・クオリティを把握でき、改善点を提示できる」といった点が挙げられます。リスクを軽減し、多大な損害を出さないためにも大切です。
|自社のプロジェクトに合った会社を選ぶ
開発を依頼する場合は、あらかじめ開発先が「どのような分野が得意なのか」を把握しましょう。
たとえば、選んだ企業に実際に依頼をしたら相手側の不得意な分野で、想定していたレベルより低いものができてしまった等の不具合が発生する恐れがあります。これも、オフショア開発で失敗してしまう要因として挙げられます。
実績開発が豊富な会社が安心なのは言うまでもありませんが、自社のプロジェクトに合った会社を選ぶことも開発を成功させるポイントです。
|開発先とのコミュニケーションを密にとる
オフショア開発の最大の難関は「コミュニケーション」です。
上述したように、オフショア開発を導入する際は、国内と違った面で気をつけることが数多く存在します。
言語は、日本語が通じるのであればスムーズなやりとりができますが、英語や現地語であれば「通訳」や「ブリッジSE」をチームに入れるなどの手段をとる必要があります。
また、相手と意思疎通をするためには「文化と国民性」の理解も重要です。
仕事に対する価値観の違いから、進捗や納期の管理が日本よりもゆるい国もあります。
オフショア開発のよくある失敗例は、国内の感覚で管理していると、思わぬところで計画が崩れて納期が大幅に遅れることです。
進捗と納期の管理は、国内での開発の時よりもこまめに、慎重に行うためにも密なコミュニケーションはとても大切です。
|まとめ
オフショア開発は、開発業務を海外に委託をし、メリットを最大限に活かすことができれば「コストを抑えつつ高品質な開発」が実現できます。
そのために、コミュニケーションや事前準備の点で入念な準備が必要です。
海外の企業相手ならではの違いや特徴を理解し、しっかり準備をすることで大きな損害を防げます。
また、オフショア開発は、お互いがパートナーとなりプロジェクトを進行していくため、自社に合ったオフショア開発会社を選びましょう。
オフショア開発の導入を検討する際は、オフショア開発チェックシートをご活用ください!(下記のバナーから、無料でダウンロードできます)
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豊富な案件実績から標準的なソースコードをすでに保有しており、それを土台としてクライアントニーズに合わせていきます。
小規模案件から大型案件まで可能な幅広い開発領域で、クライアントの満足度も高く継続的な案件が多いのも特徴です。
これまで、日本企業のスタートアップから大手企業まで350社以上のパートナーに700件以上の開発支援を行なってきました。
また、2018年から5年連続「ベトナムICT企業トップ10」にランクイン、「インダストリー4.0企業(IT分野)トップ10」も受賞するなど、技術力の高いベトナムでも高い評価を受けております。
コミュニケーション面では、日本オフィスのベトナム人スタッフは全員が日本語で業務をしており、ブリッジSEは日本留学や日本企業で勤務経験があるため、日本語能力が高いことも強みです。
もちろん、日本人スタッフも在籍していますので、オフショア開発で難関となるコミュニケーションもスムーズに行えます!
オフショア開発を検討・興味がある方は、ぜひVNEXTへご相談ください!