VNEXTの会社紹介資料
2024/04/18
ラボ型開発を検討する際に、まず、「どこの国」に拠点を作ることが良いのかが悩みどころではないでしょうか?
オフショア開発の委託先として、ベトナムやフィリピン、中国、インドなど日本から近いアジアの国だけでも多くの候補が出てくるものの、結局どの国が一番良いのかということに迷う方は多いと思います。
特に、初めて海外でラボ型開発を行う場合、現地人材のスキルや日本の開発チームとの相性、さらに現地出張の際の治安など色々と不安になり、なかなか一歩が踏み出せないという方の話も耳にします。
そこで今回は、VNEXTが15年以上のラボ型開発を提供してきた経験から、いま『オフショアラボ型開発で1番おすすめできる国はベトナム』と言える理由について説明していきます。また、ベトナムのラボ型開発で成功させるポイントについてもご紹介していますので、ぜひチェックしてください!
目次
|ベトナムってどんな国?
まずは、ベトナムがどんな国なのかをご紹介します。現地視察などでベトナムに行く際に役立つ情報にもなるので、要チェックです!
|国土・気候
ベトナムの国土は33.1万平方キロメートルで、日本に例えると北海道+本州+四国を足したくらいの面積です。また、日本と同じように南北に長い形状なので、地域によって気候が大きく異なります。主要都市は北部の首都ハノイと南部の経済都市ホーチミンとなっており、どちらかに拠点を構える日本企業が多い傾向です。
それぞれの気候としては、北部の都市ハノイは日本ほどではないですが四季の変化があり、夏場は30度を超える日が多く、冬は10度を下回ります。一方で、ホーチミンは南部の熱帯モンスーン性気候なので、年間の平均気温は25度以上の常夏のエリアとなっています。
|主要な交通機関
ベトナムは飛行機の国内線や南北を結ぶ統一鉄道、高速バスなど複数の長距離移動手段があります。日本からの出張で現地を視察する場合は、移動時間も短く快適な国内線を利用すると良いでしょう。
また、基本的に日本の地下鉄のような短距離の鉄道はありません。現地の方の普段の移動手段はバイクがメインとなっており、全世帯の9割近くがバイクを保有しているといわれています。
しかし、万が一事故を起こした際に、海外保険だけでは事故相手への補償が対象外になるケースがあるので、出張や駐在中に自分で運転することは避けましょう。
出張や駐在者向けにはタクシーでの移動がおすすめです。東南アジアではタクシー配車Uberのアジア版『Grab(グラブ)』という配車アプリがあり、言葉がわからなくても、アプリで移動先を指定すればよく、所用時間や費用もわかりやすいのでビジネスでの移動に最適です。私自身もベトナムに出張に行った際の移動は、すべてGrabを利用してタクシーを使っていました。
※ Grab:初回はSMSでのアクティベーションが必要なので、アカウント開設は出張前の日本国内で対応することをおすすめします。
|通貨と物価
ベトナムの通貨はドン(VND)が使われており、一般的に紙幣は500ドンから50万ドンが流通しています。為替レートによって異なりますが、イメージとして500ドンが3円、50万ドンが-3,000円くらいの感覚です。(レートは2024年4月18日時点)
また、スーパーやコンビニの商品で物価を例えると、ミネラルウォーターが30円、ビールが60円、お弁当が300円くらいのイメージですので、日本に比べると生活コストが安く感じられます。さらに、タクシーについては10kmで400円程度なので、日本の鉄道移動のような感覚でタクシー移動が可能です。
宿泊コストはピンからキリまでですが、ビジネスに集中できる快適な生活を送るためにはホテル一泊5,000円以上、駐在者向けのサービスアパートでは10万円/月くらいを見ておくと良いでしょう。
|ベトナムのIT人材は専門スキルが高い
ベトナムはIT大国として、近年成長を遂げていることをご存知でしょうか?ベトナムのIT人材は専門スキルに長けているのですが、その理由を解説していきます。
|幼少期からSTEM教育を受けている
STEMとは、科学・技術・工学・数学の頭文字をとった教育分野のことで、2000年代ごろから各国が科学技術開発の競争力向上で取り組み始めています。
ベトナムは日本と同様に9年間の義務教育期間があり、中学〜高校の期間でのSTEM教育に着手しており機材やスマート教室などの整備を進めています。
STEM教育の成果もあり、OECDが2015年に各国・地域の科学的リテラシーを実施したPISA調査によると、全79カ国・地域のうち上位8位にランクインした実績があり、ベトナムはIT開発のベースとなるリテラシーが高いといえます。
|国を挙げてIT人材の育成に力を入れている
ベトナムは2010年に「ベトナムをICT大国にする」という方針を示し、大学でのIT教育の強化に加えて、海外からの案件も獲得できるように、英語や日本語などの外国語教育にも力を入れています。
その結果もあり、『オフショア開発白書 2023年版』では、日本のオフショア発注先として、2022年から2年連続で1位を獲得しています。
さらに、日本のエンジニアの人月単価は80〜100万円程度といわれている中、ベトナムでは同じ開発スキルの人材が30〜45万円くらいの人件費で確保することができるので、優秀な人材が獲得しやすいというメリットがあります。
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オフショア開発の費用とは?国別の人月単価とベトナムを選ぶべき理由
|真面目で専門性を大切にするマインド
ベトナム人は一般的に勤勉で専門性を大切にする傾向にあるといわれています。日本人の国民性も勤勉といわれていますので、海外拠点として設立する際には比較的相性が良いでしょう。
経済産業省が発表している『我が国におけるIT人材の動向』によると、日本のIT人材の週あたりの平均勉強時間は1.9時間であるのに対し、ベトナムの平均勉強時間は3.5時間と日本と比較すると約2倍です。
オフショア開発では、日本企業とベトナム企業の橋渡しとして「ブリッジSE」と呼ばれるポジションで活躍するベトナム人材も見られます。日本の文化について前向きに理解しようとする人も多く、円滑なコミュニケーションがとりやすいため、開発を進めやすい国だといえるでしょう。
ここまで、ベトナムの国や人材についてご紹介してきました。次項からは、今回のメインである「ラボ型開発」について解説していきます。
|ラボ型開発とは?
ラボ型開発とは、一定の開発期間にわたり、社外にエンジニアチームを構築して開発を委託する開発形態のことです。
別名「ラボ契約」「ODC(オフショア開発センター)契約」とも呼ばれます。
一般的には、委託先の企業と3ヶ月~1年間といった中長期の契約を結び、その間チームのエンジニアは、依頼元の企業の案件のみを扱います。
つまり、社外に自社専属の開発チームを持つということです。
契約の形態としては、「準委任契約」(民法第656条)に該当します。
準委任契約の場合、「契約期間中に決められた業務を行うこと」だけを約束するもので、「仕事を完成させること」「成果物が依頼元の満足する結果を出すこと」は求められません。(ただし、契約書にその旨記載した場合はまた別です)
そのため、「案件が継続的に発生するが、自社内では人的リソースが足りない」という場合などに、その不足を補うため、優秀なエンジニア集団を外部に一定期間確保できる方法として利用されています。
また、委託側の指示のもとに開発業務を行うため契約期間中であれば、プロジェクトの進捗状況に応じて開発内容を変更することも可能です。
ラボ型開発については、こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてチェックしてみてください!
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|ベトナムでラボ型開発を行うメリット
日本の企業が、ベトナムでラボ型開発を選択する理由は多岐にわたりますが、主なメリット3つを挙げ、解説していきます。
|コストダウンが見込める
ベトナムでラボ型開発をするメリットの1つは、コストダウンが見込める点です。ラボ型開発では、コストの削減を目的に人件費の安い海外の国・地域に対して業務委託を行うことから、日本よりも人件費を抑えられるのが一般的です。
特にベトナムの人件費は、日本の2分の1から3分の1程度とされています。そのため、ベトナムでラボ型開発をすると、日本で同程度の能力を持ったエンジニアを採用する場合と比べて、大幅なコストダウンが期待できます。
VNEXTのラボ型開発を活用すれば、案件にもよりますが、通常50%から70%のコストダウンが見込めます。特に案件規模が大きければ大きいほど、さらに高いコストダウン率を実現できる可能性があります。
|優秀なエンジニアが多い
前述でもご紹介しましたが、ベトナムは国策の1つとして「ITエンジニアの育成」を掲げている国で、2030年にはITエンジニアを含めた150万人のIT人材輩出を目指しています。ベトナム政府はSTEM教育を重点的に推進し、中学校からコーディング・IT科目が導入されています。ちなみに現在日本のエンジニアは132万人といわれていますので、今後ベトナムとのエンジニア数が逆転する可能性があります。
近年、ベトナムでは大学でIT・テクノロジー系の学問を専攻し、エンジニアとして社会に出る人々が毎年約5万人レベルで増加しているとされており、エンジニア人口が着実に拡大している状況です。なお、エンジニアの間では、「Javascript」「java」「PHP」「Python」などが主要なプログラミング言語として利用されており、これらは世界的なエンジニアのニーズと合致しています。
VNEXTがラボ型開発にアサインするエンジニアは、優秀かつアクティブです。VNEXTでは、400名以上のエンジニアを抱えているため、必要な際にすぐに優秀なエンジニアをアサインできます。柔軟かつ迅速な対応を強みとしており、最短1週間でチームを構築することが可能です。
|プロダクト開発経験が豊富
ベトナムは、日本企業によるオフショア開発における業務委託先として選ばれることが多く、2023年度時点ではオフショア開発を導入している日本企業の約48%がベトナムを選んでいます。多くの案件を受けてきた結果、プロダクトの開発経験が豊富にあるため、ラボ型開発においてもさまざまな開発要望に応えられます。
VNEXTでは、ベトナムにおけるプロジェクト遂行を全力でサポートしております。ラボ型開発で最も多く利用されるアジャイル・スクラム開発などの経験も豊富であり、初期のチームの組成時の開発体制・ルール設計・ツール選定なども自社の経験をもとに積極的にアドバイスさせていただきます。
オフショア開発でベトナムがなぜ選ばれているのか、以下の記事で解説しています。ベトナムでラボ型開発をする理由とも関わってきますので、あわせてご確認いただくと候補先選定がしやすくなります。
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ベトナムがオフショア開発で人気の理由とは?委託先の選定ポイントも
|ベトナムのラボ型開発で成功させるポイント
ラボ型開発でベトナムを選んで成功させるうえで留意しておくべきポイントの中から、代表的な5つをピックアップし、順番に解説します。
|プロジェクトの主旨や目的の認識合わせを徹底する
開発プロジェクトの背景や目的を事前に共有することは、開発先のメンバーの責任感やモチベーションの向上につながります。
「なぜ、このプロジェクトが立ち上がったのか」「目的は何か」「ユーザーはどんな人なのか」などを理解することで、自分達が手掛ける開発にどのような意味があるのか、具体的なイメージが沸きます。
また、キックオフの機会を設け、開発先のメンバーに直接「自分たちの思いや熱意」「期待をしていること」「在りたい姿」を伝えることで、より一層理解が深まり、モチベーションややりがいを感じられます。同時に、自分たちが再認識するきっかけにもなり、お互いの方向性を統一することができます。
|ブリッジSEと信頼関係を築く
ラボ型開発を成功させるには、委託側と開発先との間で信頼関係を構築することが大切です。委託側としては、開発先のエンジニアのなかでも特にブリッジSEと信頼関係を築くことが大切だと考えられています。
ブリッジSEとは、ラボ型開発のプロジェクトをスムーズに進めるために橋渡し的な役割を持つシステムエンジニアのことです。海外にいる現地のエンジニアが担うこともあれば、国内のエンジニアがブリッジSEの役割を担うこともあります。
ブリッジSEの主な役割は、委託側の要求を開発先に正確に伝えること、開発先の開発の進捗を管理することです。ベトナムと日本では言語・仕事の進め方・生活習慣などが異なるため、開発が進むにつれてさまざまな問題が表面化してきます。ブリッジSEには、こうした諸問題を解決する能力が備わっている必要があるのです。
こうした役割を担うブリッジSEと信頼関係を築いておくことで、ラボ型開発のコスト・技術・開発期間などの最適化につながります。
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|コミュニケーションを綿密にとる
ラボ型開発のコスト・技術・開発期間などを最適化するうえでは、開発先との綿密なコミュニケーションも必要不可欠です。綿密なコミュニケーションは、開発先との信頼関係の構築にもつながる重要な施策です。
ベトナムは親日国であり、多くの日本語学習者を抱えています。とはいえ、ラボ型開発に携わるベトナムのエンジニアが、日本語の微妙なニュアンスを理解できない可能性も考えられます。
母国語以外でやり取りする場合、誤解が生じやすくなるのは自然なことです。ベトナムのエンジニアに委託側の意図が完全に伝わっていると安易に判断せず、綿密なコミュニケーションを心がけましょう。
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【必見】オフショア開発におけるコミュニケーション課題と解決するコツとは?
|品質を維持・向上させるための仕組みをつくる
オフショア開発、特にラボ型開発では委託して開発先にすべて任せきりにしてしまうと失敗に陥りやすいです。
仕様理解や進捗管理のサポートを行うため、オフショア先に日本人のプロジェクトマネージャーを立てるなどのチーム体制をつくりましょう。
オフショア開発メンバーのスキルに依存しては、プロジェクトの進行や成果物に影響が出てしまいます。
自社と開発先の双方で「役割分担」を明確にし、「問題の早期発見・改善施策を徹底し品質改善させる仕組み」がラボ型開発成功のポイントです。
|ベトナムのエンジニアの特徴を知っておく
ラボ型開発でベトナムを選んで成功させるには、現地のエンジニアの特徴を把握しておくことも大切です。ベトナム人のエンジニアに見られる主な特徴を以下にまとめました。
◆「時間内に仕事を終わらせて帰る」というマインドが強く、時間内に終わらせようとするコミットメントが高い。 ただし、頑張った結果、終わらなくても退勤するエンジニアが多い。 ◆ 時間には比較的ルーズ(一例:9時出社で9時に出勤し、朝食を食べながら準備を行い、実際に仕事を開始するのは9時15分から) ◆ 意味のないルール・ミーティングに反発する傾向がある。「時間内に仕事を終わらせる」ことを阻害されるようなことを嫌い、それに特別な意味が ないと彼らが感じる場合は、不満をこぼすことがある。 ◆ 明確な業務分担を好み、自分の業務分担以外は基本的には行わない(エンジニアが自分の業務以外に気づいても、「これは、私の仕事ではありませ ん」という答えが返ってくることが多い) |
以上の点を踏まえて、ブリッジSEやプロジェクトマネージャーを配置し、ベトナムでのラボ型開発を進めていくことが大切です。
|VNEXTのラボ型開発の事例紹介
ベトナムでのラボ型開発は、コスト効率と高い技術力が魅力です。ここでは、VNEXTで行ったラボ型開発の事例をご紹介します。
|Google App Engine(GAE)のバージョンアップに伴うシステム改修
吉積情報株式会社様では、今回、GAEが1st Generationから2nd Generationにアップデートすることになり、その対応が必要になりました。しかし、通常のシステム開発に加えての修正対応、さらに、バージョンアップまでの猶予期間がそれほどない中で、自社だけで対応するのは厳しいことから、外部委託をお願いする方向でVNEXTにご依頼をいただきました。
Google App Engine(GAE)のバージョンアップに伴うシステム改修は現在も進行中ですが、今後もラボ型開発で、同社の別案件も進めていく予定です。
▶︎ ラボのメンバーだけではないバックアップ体制が高品質を支える|吉積情報株式会社
|MagentoによるECアプリ構築
アスノシステム株式会社様からは、Magentoというプラットフォームを使ったECアプリ構築をご依頼いただきました。同社には、Magentoを扱える技術者が少なく、VNEXTが迅速に体制を組めるという理由でこのプロジェクトを進行しました。
当初はプロジェクト単体での依頼でしたが、リリース後は引き続き保守・改修と新機能の追加があるため、現在はラボ型開発へと切り替えています。
VNEXTでは、まずは請負型でオフショア開発をお試しいただいた後に、ラボ型開発でご契約いただくことが可能です!
▶︎ Magentoによるアプリ構築をラボ型のオフショア開発で継続していく秘訣|アスノシステム株式会社
|AI技術を活用したシステム開発
ベトナムのエンジニアはAI技術にも精通しています。とある医療機器製造会社では、瞳孔分析にAIを応用することで、ストレスとメンタルチェックができるようなシステムを開発するプロジェクトが始動しました。システム開発およびAI開発の両方に対応ができる委託先を探す中、双方の開発実績があるVNEXTにご依頼をいただきました。
同社では、開発フェーズを以下の3つに分け、第1フェーズは「請負型」、第2フェーズ移行は「ラボ型」で開発を進めていきました。
<フェーズ1>
・瞳孔反応解析AIエンジンの開発
・全体管理サイトの開発
<フェーズ2>
・管理サイトの機能追加
・モバイルウェブアプリの新規開発
<フェーズ3>
・来年度開発AI機能強化における追加アノテーションの分類機能追加
・管理サイトの機能追加、仕様修正に応じて機能修正
・モバイルウェブアプリの新規開発
・AIサーバのクラウド化
・データベース閲覧機能の強化
VNEXTが開発したこのシステムは、展示会でデモとして現在使用されています。
|まとめ
昨今、日本企業によるラボ型開発の委託先として、ベトナムに大きな注目が集まっています。ベトナムでラボ型開発をすると、コストダウンが見込めるほか、プロダクト開発経験が豊富で優秀なエンジニアを確保しやすいといったメリットがあります。
ただし、ラボ型開発でベトナムを選んで成功させるには、ベトナムのエンジニアの特徴を把握したうえで、与える役割を明確にし、ブリッジSEと信頼関係を築くことが大切です。ラボ型開発のコスト・技術・開発期間などを最適化するためにも、委託先との綿密なコミュニケーションを心がけましょう。
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|VNEXTのラボ型開発サービス資料
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